前々回、南城市玉城富里に点在する史跡をご紹介しましたが、富里集落内に点在する史跡を見学した後、今度は富里集落の南西側に位置する當山集落内に点在するグスク跡や拝所を見学しに向かいました。
沖縄県南城市玉城當山にある
『安次富グスク・大川グスク』☆
『安次富グスク』のグスク域内にある古墓。 |
県道48号線から国道331号線に抜ける道路から見た『安次富グスク』。 |
南城市の資料『第五章 歴史文化保存活用区域の方向性』によると、『安次富グスク』は琉球王国第一尚氏王統・第六代国王『尚泰久』の長男『安次富金橋』が築いたとされるグスクなんだそうです。
大小2つの岩の間に奥へと続く獣道があり、そこに標柱が立てられています。 |
『安次富グスク』と記された標柱が立つ、グスク域入口。 |
先程の南城市の資料にも、石積みは確認できないと記されています。
道路からグスク域に向かって右側の岩。 |
入口を入ってすぐ左側の巨岩の根元にある崖葬墓。 |
小川を背に2基の崖葬墓を見たところ。 |
どうやらこの2基の崖葬墓が、資料に記されていた按司墓と思われます。
ガジマルの木の根が張った按司墓。 |
上の写真の崖葬墓の右隣にある小さな崖葬墓。 |
ちなみに、『安次富グスク』に居城していた『安次富金橋(加那巴志との表記もあります)』の御墓は、こちらには無く、ここから南へ約100mほどの距離にある巨岩の中腹に父親である『尚泰久』の御墓と一緒にあります。
※『安次富加那巴志之墓』は、過去に当ブログでもご紹介したことがあるので、『安次富加那巴志之墓』は、そちらをご参照下さい。⇒https://oki-night.blogspot.com/2017/06/blog-post_13.html
グスク域内を流れる小川の上流側。 |
小川は、綺麗に整備されていたんですが、この小川が当時から存在していたのかは、残念ながら不明です。。。
下流側を見たところ。 |
2基の崖葬墓の前から南側の小岩後方を見たところ。こちらには遺構などは見当たりませんでした。 |
『安次富グスク』前から見た『大川グスク』。 |
※南城市の資料『第五章 歴史文化保存活用区域の方向性』では、『三津葉多武喜』は"三男"と表記されていますが、『三津葉多武喜』は"次男"で、"三男"は『尚徳』(琉球王国第一尚氏王統 第7代国王)です。
表の道路から集落へと続く小道。 |
また、『大川グスク』には『尚泰久』の長女『百十踏揚』も居住していたんだそうで、『三津葉多武喜』と『百十踏揚』の二人の御墓は、当初この『大川グスク』内にあったのだそうです。
(※参考⇒南城市の資料『第五章 歴史文化保存活用区域の方向性』)
小道を入って右側の森の様子。 |
※『百十踏揚の墓』・『三津葉多武喜の墓』をご紹介した過去のブログ記事はこちらからどうぞ⇒https://oki-night.blogspot.com/2017/09/blog-post_2.html
小道を入って左側の森の様子。この場所からは森の中へ入れそうな道は見当たりませんでした。。。 |
表の道路から當山集落へと伸びる小道があったので、そこから入ってみることに。。。
小道の先にあった城門を思わせる岩が両側にありました。 |
しかし、草木が繁茂しており、進入するのは難しかったため、小道をそのまま進むことにしました。
小道を進んでいくと、城門を思わせるような岩が両側にあり、小道はその間を通って集落内へと伸びていました。
岩の間を通過して左側にあった広場。 |
その原っぱの奥にある岩壁に、"ガマ"らしき横長の洞口が見えたんですが、この原っぱは私有地っぽかったので、原っぱに入るのは遠慮させて頂きました。
小道の先は當山集落内へと続いていました。 |
『屋良神屋』前から見た、先程の原っぱ。 |
民家の敷地内にあった『屋良神屋』と思われる建物。 |
この『屋良神屋』を通過していくと、今度は右側に大きな岩があるんですが、その大岩と『屋良神屋』の塀の境目辺りに小さな洞穴があり、その洞穴の中に拝井泉が設けられていました。
『屋良神屋』を通り過ぎると、小道にせり出した大岩があり、その根元に拝井泉がありました。 |
大岩の根元の洞穴にあった『石下井』と称される拝井泉。 |
この『石下井』を通過すると、當山集落に入ります。
今来た小道を振り返ってみたところ。 |
グスク域西側の集落内から見た『大川グスク』。 |
・・・なので、来た道を戻り、『安次富グスク』と『大川グスク』の間を通る道路を南下することにしました。
『大川グスク』の南側の岩壁にあった古墓。 |
んで、そのまま道路を進んでいくと、グスク域南側の少し高くなった場所に立派な古墓があるのみで、やはりグスク域内への進入路は発見出来ませんでした。。。
まぁ、グスク域に入ることが出来なかったのはちょっと残念でしたが、気を取り直して今度は當山集落内に点在する史跡を見学しに向かいました。
・・・と、区切りがいいので今回はここまでにして、この続きはまた別の回にご紹介したいと思います。
それでは、この辺で・・・でわでわ☆★☆
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☆『南城市玉城當山の史跡』☆
☆場所:〒901ー0612
沖縄県南城市玉城當山
☆見 学:無料
☆駐車場:無し
※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。