この前、前々回にご紹介した南城市佐敷新里にある『場天御嶽(イビの森)』を見学した後、次に向かったのは、同市玉城富里。。。
こちらには、第一尚氏王統・第六代国王が葬られている陵墓があるんだそうで、その隣には国王の長男が葬られている御墓もあるんだとか。。。
沖縄県南城市玉城富里にある
『尚泰久王・安次富加那巴志の墓』☆
国道331号線沿いにある巨岩の根元にある『尚泰久王之墓』 |
国道上から見た『尚泰久王之墓』がある巨岩 |
国道沿いにある駐車場らしきスペースにクルマを停め、さっそく見学へと向かいました。
巨岩の根元へ延びる階段 |
巨岩の根元にある3基の陵墓。中央にある御墓が『尚泰久王之墓』です。 |
その説明を読んでみると・・・
御墓のある場所から北向けに伸びる参道 |
≪尚泰久王・安次富加那巴志の墓≫
≪尚泰久王(1415~1460。第一尚氏王統6代の王。在位7年)は尚巴志王の七男で、即位する前は越来(ごえく)王子と称しました。その治世中に阿麻和利と護佐丸の乱(1458年)が起きたほか、多くの造寺、造鐘(万国津梁の鐘など)がなされ、また琉球最初の貨幣の「大世通宝」も鋳造されています。
参道沿いに設置されていた説明板 |
尚泰久王の骨だけは、ここから美里間切伊波村にかくして、誰にも知られないように安置されていました。
説明と一緒に掲示されていた【第一尚氏世系図】 |
南城市教育委員会 平成29年1月設置≫
・・・とありました。説明の冒頭に『尚泰久王は尚巴志王の七男』とありましたが、系図をみると『八男』になっていますね。
ネットで調べてみると、『尚金福王』が五男、『尚布里』が六男、『尚泰久王』が七男になっている情報が多かったんですが、どちらが正確な情報なのかは分かりませんでした。。。
また、『美里間切伊波村』とは、現在の『うるま市石川』にあたるみたいですね。
参道から陵墓のある場所を見たところ。 |
3基の御墓に向かって一番右側にある御墓が、『尚泰久王』の長男『安次富加那巴志之墓』です。
尚泰久王 長男 安次富加那巴志之墓 |
『安次富加那巴志之墓』に設置されていた屋良腹門中の石碑 |
第一尚氏王統 六代 尚泰久王之墓 |
※あくまでワタクシ個人の憶測ですので、もし違っていたらすいません。。。
そして、『尚泰久王之墓』の左隣にも御墓があるんですが、こちらには墓標が設置されていませんでした。
『尚泰久王之墓』の左隣にあった御墓 |
巨岩と土砂に挟まれるような形で古墓がありました。 |
『尚泰久王之墓』などを見学した後、参道の先へ行ってみることにしました。
すると・・・
巨岩の北側にあった『尚泰久王之墓』の参道入口 |
参道沿いに立てられていた『第一尚氏王統 第六代 尚泰久王陵墓』の標柱 |
陵墓とは反対向きに立てらていたので、もしかすると、こちら側が"正門"となっているんでしょうね。
この参道入口から少し東側へ向かうと、巨岩の手前にとても立派な門中墓がありました。
屋良門中墓 |
こちらの『屋良門中墓』を通過して東側へ向かうと、国道へ出るんですが、その手前右側に『嶺井家按司添墓』と刻まれた墓標の御墓がありました。
嶺井家按司添墓 |
しかし、"按司"と記されているので、もしかすると、かつての権力のある"豪族"だったのかもしれませんね。
※あくまでワタクシ個人の憶測ですので、定かではないのであしからず。。。
・・・と、こちらまで見学させて頂いた後、クルマへと戻り、今度は『尚泰久王之墓』の北側を走る県道48号線へと向かいました。
南城市玉城當山の県道48号線沿いには、第一王統・第二代国王『尚巴志』の六男である『尚布里王子の墓』があるんです。
県道48号線上から見た『尚布里王子 並 うなざら之墓』 |
その事を知った『尚布里王子』は兵を引き連れ首里へ赴き、甥の『尚志魯』と対立したんだそうです。
この対立が『志魯・布里の乱』と言われているんですが、この戦いによって両者とも共倒れになってしまったんだそうです。
『尚布里王子 並 うなざら之墓』 |
逃げ延びた『尚布里王子』は、越来、富名腰、伊平屋、志堅原という地を転々としていたらしく、子孫の上江洲門中の位牌の底には、それらの地名が記されているらしく、この事が逃走経路にあたるのでは・・・と伝えられているんだそうですよ。
御墓の前に立てられた墓標 |
この『尚布里王子 並 うなざら之墓』の後方にある岩の裏側にも1基の古墓があります。
布里子之墓 |
そして、ここを訪れた時には気付かなかったんですが、この『布里子之墓』の近くには、『尚布里王子』の妻だったのではないかとされる『真佳度金(まかとがに)』の墓と言われる古墓があるんだそうです。
※『真佳度金』が、『尚布里王子』の妻であったかは、諸説あるようで、定かではないようです。
・・・と、こちらまで見学させて頂いた後、次の目的地へと向かいました。。。
今回も少し長くなってしまいましたが、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆
☆『尚泰久王・安次富加那巴志の墓』☆
☆『尚布里王子 並 うなざら之墓』☆
☆場所:〒901-1400
沖縄県南城市玉城富里 (尚泰久王・安次富加那巴志の墓)
〒901-1400
沖縄県南城市玉城當山 (尚布里王子 並 うなざら之墓)
※県道48号線沿い
☆見 学:無料
☆お問合せ:098-946-8990(南城市役所/大里庁舎文化課)
☆駐車場:あり
※『尚布里王子 並 うなざら之墓』は駐車スペース無し