一日千トンを越える水が湧き出る並里区の中央に位置する井泉☆|沖縄放浪日記

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2018年5月19日土曜日

一日千トンを越える水が湧き出る並里区の中央に位置する井泉☆

ハイサぁ~イ⭐

先月(4月)、金武町字金武(並里区)の南東に位置する『慶武田川(キンタガー)』『モーシ森公園』などを見学した日から約13日ほど経過した同月26日、再び金武町に足を運び、いくつかの史跡を見学したんですが、その日最後に訪れたのは字金武(並里区)の中央に位置する井泉です。

こちらの井泉は、一日千トンもの水量を誇り、旱魃時にも枯れることがないことから「長寿の泉」として古くから地域住民に親しまれており、現在は新沖縄観光名所にもなっています。

沖縄県国頭郡金武町字金武(並里区)にある

『ウッカガー(金武大川)

ウッカガー(金武大川)の写真
並里区の中央に位置する部落共同井泉『ウッカガー』。
こちらは、まず金武町の国道329号線県道104号線がぶつかる『金武』の交差点から国道329号線を同町伊芸向けに進み、約650mほどの距離にある2つめの信号を左折します。

そして、左折して約230mほどの距離にある交差点を右折すると、すぐ右側の道路沿いにあります。
ウッカガー(金武大川)の写真
『大川児童公園』の駐車場から見た『ウッカガー(金武大川)』。
『ウッカガー(金武大川)』の道向かいに『大川児童公園』という大きな公園があるんですが、その公園の駐車場にクルマを停めさせてもらい、さっそく見学へと向かいました。

『ウッカガー』に向かって右隣りには金属製の古い錆びた鳥居があるんですが、そのすぐ横に説明板が設置されていたので、まずはそちらを読んでみることに・・・
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』の説明板。
金武町指定文化財 ウッカガー(金武大川)
≪一、種別 記念物
 一、指定 平成四年五月七日
 一、所在地 金武町字金武九一九番地
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』の右側。「長命の泉」と記された石碑が建立されていました。
ウッカガー(金武大川)は並里区の中央に位置し琉球石灰岩の多孔質を基盤とした地下水の湧き出た代表的な井泉で、県下に知られた井泉である。

「大正十三年に衛生上の見地から金武並里両区で経費を負担し一月に竣工」コンクリートで用途別に区切り泉口の垠を飲料水、近くに男女別の水浴場を設け道路下方はは洗濯場、芋洗場として構築された。
六六年経過した井泉は水漏れなどにより平成二年三月改修され現在に至る。

上水道が普及する以前は金武並里住民の飲料水であり元旦の若水を汲み、夏には水浴を楽しみ、また地域住民の出会いの場であった。
ウッカガー(金武大川)の写真
「長命の泉」と記された石碑。
井泉はかんばつ時に渇水せずその豊富な湧水量は一日千トンを越え、余水は武田原に注ぎ稲、水芋の産地形成している。

生活様式や地域社会の変化にともない幾度か改修を重ねながら「長命の泉」を象徴するように湧き出る清水の井泉は、先人より継承された文化遺産である。
金武町教育委員会≫
・・・とありました。
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』の中央にある道路側に突き出た貯水槽。
ウッカガー(金武大川)の写真
中央に設けられた貯水槽を覗き込んだところ。透明度が高かったですね。
説明を読み終え、『ウッカガー』を見学しに向かうと、貯水槽が後方の石灰岩沿いに設けられており、中央には道路側に突き出た貯水槽が設けられていました。
ウッカガー(金武大川)の写真
右側の貯水槽。各所に設けられた樋口から水が勢いよく流れ出ていました。
また、貯水槽には多くの樋口が設けられており、そこから水が勢いよく流れ出ていました。
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』の左側。
ウッカガー(金武大川)の写真
左側の貯水槽。
『ウッカガー』の右側へと移動していくと、その手前に琉歌が記された石碑が建立されていました。
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』の前に建立されていた歌碑。
≪並里の村や風水からかわて 村の真ん中に走河いして≫
≪古代からつきることなく湧き出る大川の泉は、大正十三年昭和天皇の御成婚を記念して構築。あれから六十六年経過、水漏れにより平成二年三月改修、郷土色豊かに装いを新たにした。

神泉ともいうべき湧水は、水量水質共に優れ、旱魃時でも変わることがない。緑滴る森影から湧き出る清水は、住民の命の水であり、長命の泉ともいわれている。
ウッカガー(金武大川)の写真
『大川児童公園』側から見た『ウッカガー(金武大川)』全景。
元日の朝は若水を汲む人々で賑わった。余水は武田原に注ぎ、稲・水芋の名産地となっている。

大川周辺は幾度か変遷、現代は児童公園に変貌、生活文化の根源である大川は、未来永劫、平和と繁栄を象徴するように湧き続ける事であろう。≫
・・・とありました。

一通り『ウッカガー』を見学した後は、冒頭の方でご紹介した説明板が立つ場所のすぐ隣にある鳥居を潜り抜け、『ウッカガー』の後方へと移動しました。
『ウッカガー(金武大川)』の右側に建立されていた金属製の鳥居。
鳥居を潜り抜けて突き当りを左折すると、赤色屋根の祠がありました。
ウッカガー(金武大川)の写真
1基の香炉が納めれた拝所。
こちらの祠は、"御嶽"となっているらしく、「地の神」・「天の神」・「水の神」が奉られているんだそうですよ。

また、この祠がある場所の反対側へ参道を進み、一段高くなった場所に出ると、すぐ左側の奥まった所にに小さな洞口があります。
ウッカガー(金武大川)の写真
"御嶽"の祠がある場所の向かい側にある広場。ベンチやテーブルなどが設けられた憩いの場となっていました。
こちらの洞穴は『ウッカー洞』と称されているようで、洞口手前には1基の香炉が設けられていました。
ウッカガー(金武大川)の写真
参道から少し離れた場所にある洞口。手前には1基の香炉が設けられていました。
香炉が置かれた祭壇後方には鉄柵が設置されており、また洞口自体もかなり小さいので、内部に入ることは難しいと思われますが(もちろんワタクシは入りませんよw)、こちらの洞口から右側へ少し離れた場所にあるもう1つの洞口と内部で繋がっているとのことです。
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカー洞』の洞口から少し離れた場所にあるもう1つの洞口。
そのもう1つの洞口には綺麗な鉄柵の扉が設置されており、またカギも掛けられているため、完全に進入出来ないようになっていました。

また、洞口前には方形の香炉のような石が置かれていたんですが、これが拝みのための香炉なのかは不明です。
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』後方の丘の上にある広場。休憩用のベンチが設けられていました。
こちらの2つの洞口まで見学した後は、『ウッカガー(金武大川)』の北東側を走る道路に出て、『ウッカガー』の後方に回り込みました。
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』の西側にある『大川西公園』の広場。
『ウッカガー(金武大川)』の後方、東側から西側にかけて、『大川西公園』として整備されていました。
ウッカガー(金武大川)の写真
『ウッカガー(金武大川)』の西側にある『大川西公園』の広場。
ウッカガー(金武大川)の写真
『大川西公園』と記された石壁。
また、『ウッカガー(金武大川)』の道向かいにある『大川児童公園』は『大川原遺物散布地』となっているようで、公園前にはその標柱が立てられていました。
ウッカガー(金武大川)の写真
『大川児童公園』前に立てられている『大川原遺物散布地』の標柱。
・・・と、この日はこの『ウッカガー(金武大川)』まで見学し、そのまま帰路に就いたんですが、翌月の5月に、またまた金武町を訪れ、残りの史跡を見学致しました。
※ちなみに、この日訪れた史跡は、すでに過去記事にてご紹介していますwww

今回はここまでにして、この続きはまた別の回にご紹介したいと思います。
ウッカガー(金武大川)の写真
『大川児童公園』前から見た『ウッカガー(金武大川)』。
それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

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『金武町字金武に点在する史跡

☆場所:〒904ー1201
      沖縄県金武町字金武【中森(ナーカムイ)・ヘーシンバ・ティダガー森林公園・上ヌ毛公園・モウシヌムイ公園・トゥムスズ御嶽・金武大川・慶武田川・その他】
※中川区・並里区・金武区の3行政区は、字金武に属しているため、3行政区内にて見学した史跡を全部まとめてグーグルマップに掲載しました。

☆見 学:無料

☆駐車場:無し

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。