前々回にご紹介した『浜グスク』を後にし、次に向かったのはグスクの西側、浜集落の東南に位置する井泉です。
こちらは別称『ウブガー』とも呼ばれ、旧正月の若水や赤ちゃんの産水はこの井泉から汲んでいたそうです。
沖縄県うるま市勝連の『浜比嘉島』にある
『前ヌカーと水道ガー』☆
浜集落南側の丘陵の麓に位置する『水道ガー(シーローガー)』。 |
『前ヌカー』の入口。 |
案内板には≪字浜のウブガーで、子供の成長、健康祈願を願う場所です。カーの周辺は、浜公園に整備され、慰霊塔・シェリー大佐記念碑があります。≫とありました。
※浜公園内にある慰霊塔・シェリー大佐記念碑⇒https://oki-night.blogspot.jp/2017/10/blog-post_28.html
道路から少し入ってきたところ。 |
また、亥の年に行われるウフアシビという行事の際には、祈願が行われ踊りが奉納されるとのことです。
『前ヌカー(メーヌカー)』。 |
『前ヌカー』の左側。流し台のようなものが設けられていました。 |
『前ヌカー』の右側。右奥の柱に『ウブガー』と記された石板が設置されていました。 |
『ウブガー』と記された石板。 |
今でも豊富な水を湛えているらしく、貯水槽にはたくさんの水が溜められていました。
この『前ヌカー』を見学した後はクルマに乗り込み、"カー"の前の道を集落南向けに進みました。
『前ヌカー』前から南へ約180mほど進んでいくと、前方に『浜比嘉島ちょうちょうハウス』という施設が見えてきます。
『浜比嘉島 ちょうちょうハウス』。 |
『シーローガー(イーヌカー)』。 |
クルマを下りて『シーローガー』に近づいていくと、こちらも『前ヌカー』同様に、今でも豊富な水を湛えているらしく、手前の貯水槽内に水が溜められていました。
『シーローガー(イーヌカー)』内部。 |
四角く囲った貯水槽の中に丸い貯水槽を設けたとても珍しい造りになっていました。 |
んで、『シーローガー』を見学した後、実は『前ヌカー』からこちらに向かっている途中、道路沿いに標柱が立てられているのを発見したんですよ。
『龕(アカンマー)屋』の入口。 |
ほいで、その方に許可を頂き、そちらへ行ってみることにしました。
『龕(アカンマー)屋』へ続く獣道の途中にあった拝所。 |
祠の前には小さな1基の香炉が置かれていたので、どうやらこちらも"拝所"となっているようでした。
んで、道はさらに森の奥へと続いていたので、周囲に気をつけながら森の中へ入っていくと、道が二手に分かれた分岐点に差し掛かりました。
『龕(アカンマー)屋』へ続く道のもう一本の獣道。この先には地元の方の御墓があるのだそうです。 |
分岐点からさらに森の奥へ進んでいくと、その突き当りに少し開けた場所があり、その一画に小さな祠がありました。
龕(アカンマー)屋。 |
『龕屋』の"龕"とは、遺体を納めた棺をお墓まで運ぶ輿のことで、"龕屋"はその輿を保管していた建物のことを指します。
・・・が、周囲にはそのような建造物は見当たらなかったので、どうやら"拝所"のみが現存しているようでした。
この『龕(アカンマー)屋』を見学した後は、『ちょうちょうハウス』まで戻ってクルマに乗り込み、この日は撤退する予定していた時間も差し迫っていたので、最後に浜集落の南西に位置する"拝所"へと向かいました。
浜比嘉島の西側の海。遠くに見えるのは沖縄本島です。 |
『七竜宮』の拝所。 |
また、その手前には香炉代わりの貝殻が置かれており、その後方の塀の上にも貝殻が置かれていました。
こちらも『龕(アカンマー)屋』と同様に、資料には掲載されていなかったので詳細は不明です。。。
・・・と、ここまで見学した後は、そのままクルマへと戻り、浜比嘉島を後にしました。
今回ご紹介した『前ヌカー』や『シーローガー』などの史跡の他にも、浜区内にはいくつかの史跡が点在しているので、そちらの方もまた別の回にご紹介したいと思います。
それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆
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☆『前ヌカー(ウブガー)』・『龕(アカンマー)屋』・『シーローガー(イーヌカー)』・『七龍宮』☆
☆場所:〒904-2315
沖縄県うるま市勝連浜(浜比嘉島)
☆見 学:無料
☆駐車場:無し(『浜漁港緑地公園』に駐車可能)
※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。