前々回にご紹介した『渡橋名グスク』を見学した後、この日最後に向かったのは、同じ渡橋名集落にある、かつて正月の若水や葬儀の湯灌の水に利用されたという"カー(井戸)"に向かいました。
沖縄県豊見城市渡橋名にある
『渡橋名のクンジャーガー』☆
『渡橋名のクンジャーガー』は、字渡橋名の畑のど真ん中にありました。 |
※『渡橋名グスク』へは、前々回に記事を参考にして下さい。
そして、約90mほどの距離左側にある脇道へ左折し、道なりに約100mほど進んで行くと、右側に広々とした畑があり、その中央にあります。
畑の中央には一本の大きな『クヮディーサー(和名モモタマナ)』の木が立っています。 |
渡橋名のクンジャーガー。 |
そこに記載されている説明を読んでみると・・・
『渡橋名のクンジャーガー』の説明板。 |
≪字渡橋名のクンジャーガーと風車跡地≫
≪人間が生きるためにもっとも必要なものが「水」である。沖縄県内の古い集落には必ずその「水」を得るための水源があり、その多くが井戸(方言名でカー・ガー)として造られ利用されている。井戸は、飲料水を配給するだけではなく、新生児の産湯から葬儀の湯灌まで(ゆかん)まで、まさに人の一生を支える根幹である。そのため現在でも水の恩恵への感謝や健康を祈願する等、信仰の対象としても、地域の方々に大切にされている。
説明板にあった戦前から1960年代頃までクンジャーガーの後方に生えていた『渡橋名の二本松』の写真。 |
渡橋名の人々にとって生活の様々な場面で使われてきた大切な井戸である。戦前から1960年代頃まで、クンジャーガーの後方には渡橋名の名称であった大きな琉球松が2本生えており、「渡橋名の二本松」と呼ばれ親しまれた。現在は大きなクヮディーサー(和名モモタマナ)の木が植えられ往時と変わらぬ木陰を作っている。
1960年に建設された『風車式灌漑施設』の写真。 |
そのような背景から、1960年にはクンジャーガーのすぐ北側「SOUTHERNCROSS(サザンクロス)」と書かれた風向陀の特徴的な風車式灌漑施設が弁務官資金によって建設された。同年7月には当時の高等弁務官ドナルド・P・ブース中将も出席し風車贈呈式が行われた。
現在も豊富な水を湛えているらしく水道管らしきホースとポンプが設置されていました。 |
2002年3月13日に渡橋名自治会より豊見城村教育委員会へ風車の一部が寄贈され、現在は豊見城歴史民俗資料展示室において展示公開されている。
豊見城市教育委員会 平成28年2月≫
・・・とありました。『クンジャーガー』の後方には説明にあった『クヮディーサー』の木と小さな祠がありました。 |
『クンジャーガー』と『クヮディーサー』の木の間にあった祠。 |
また、『クンジャーガー』の周囲一帯は、広々とした畑が広がっていましたね。
『クンジャーガー』の前方一帯の様子。広々とした畑が広がっています。 |
『クンジャーガー』右側の畑。 |
そして、その帰る途中、『県営渡橋名団地』前の道路で信号待ちをしていると、団地入口横の小高い丘の上に"拝所"らしき建造物を発見。
その丘に隣接する駐車場にすかさずクルマを乗り入れて、ちょこっとだけ停めさせてもらい、そちらへ行ってみると・・・
アガリヌウタキ。 |
『アガリヌウタキ』の祠は、ご覧のように扉が閉ざされており、内部がどうなっているのか見えませんでした。。。
扉の前に近づいて内部の様子を伺うのは失礼になるかと思い、今回は断念致しました。
この場所から内部を伺うと、奥に祭壇のようなものが見えたんですが、香炉は見当たりませんでした。。。 |
『アガリヌウタキ』の大きな祠の横にあった"拝所"(?) |
こちらには、標柱や石碑などがなかったため、詳細は不明です。。。
・・・と、ここまで見学した後は、すぐにクルマへと戻り、この日はそのまま帰路に就きました。
いろいろ調べていくと、今回ご紹介した『渡橋名のクンジャーガー』と『アガリヌウタキ』の他にも、渡橋名区内には"カー(井戸跡)"や"拝所"がいくつか点在しているとのことなので、また時間を設けて足を運んでみたいと思います。
それでは、今回はちょっと短めですが、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆
最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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☆『渡橋名のクンジャーガー』・『アガリヌウタキ』☆
☆場所:〒901-0222
沖縄県豊見城市渡橋名
☆見 学:無料
☆駐車場:無し
※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。