前々回にご紹介した糸満市兼城にある『兼城グスク』を見学した後は、兼城集落内に点在する拝所などの史跡を見学しに向かいました。
糸満市役所の公式HP内にある『1945(昭和20)年ごろの民族地図―旧兼城村編』のページ内の『民族地図』を見てみると、こちらの兼城集落内は"アサギ"や"トゥンチ(殿内)"、そして"カー(井泉)"など、多くの拝所が点在しているらしいんですよ。。。
沖縄県糸満市兼城にある
『アサギやトゥンチなどの拝所』☆
兼城集落北側にある『ウィーヌトゥンチ』 |
兼城集落西側の『ハンタ』と呼ばれる広場から表の道路『ナカミチ』へ戻ると、その向かい側にある大きな木の後方に、三角屋根の平家があり、その右奥に祠があるのが見えました。
『ナカミチ』から見た『<幸地>のアサギ』と呼ばれる拝所 |
<幸地>のアサギ |
また、内部には1976年に改築した際の寄付者の名簿が掲げられているんだそうですよ。
内部の棚には『一九六九 旧七月二十六日』と日付が記されていたんですが、何の日付なのかは分かりませんでした。。。
内部には拝所と4基の香炉が置かれていました。 |
<幸地>のアサギの隣にある拝所 |
この『<幸地>のアサギ』とその隣の"拝所"がある場所の南側にも祠があるんですが、こちらの祠は『メーヌトゥンチ』と呼ばれる拝所なんだそうです。
メーヌトゥンチ |
なんでも、この香炉は兼城間切の惣地頭であった玉川王子朝達寄進の香炉なんだそうで、「シラタキ」と称される拝所へのウトゥーシ(遥拝所)と言われているみたいですよ。
『メーヌトゥンチ』の内部。左が『ヒヌカン』で、右が『玉川王子朝達寄進』の香炉だと思われます。 |
『メーヌトゥンチ』の左斜め向かい側にある拝所 |
<前盛>後方にある拝所 |
この『メーヌトゥンチ』と『<前盛>後方にある拝所』がある小道を東側に抜け、少し北側へ進むと、道路沿い右側にもコンクリートブロックの塀に囲まれた拝所があります。
コンクリートブロックの塀に囲われた拝所 |
112番地の南西の角にある拝所 |
んで、こちらを後にして、さらに北向けに進んで行き、突き当りを左折すると、すぐ右側に北に伸びる細い小道があります。
この小道の先にも、コンクリート製の祠の拝所があります。
ウィーヌトゥンチ(上の殿内) |
右側から見た『ウィーヌトゥンチ』の内部 |
『ウィーヌトゥンチ』内にある『ヒヌカン(火の神)』の拝所 |
んで、『ウィーヌトゥンチ』横の小道をさらに奥へ進んで行ったんですが、その先は雑草が生い茂っていて、進入することが出来なかったので、今回は断念致しました(泣)
また機会を設けて再訪してみたいと思います✋💦
『ウィーヌトゥンチ』を後にし、再び集落内へと戻ると、冒頭にも出てきた『ナカミチ』と呼ばれる道路から、さらに北へと進みます。
すると、片側一車線の道路に出るんですが、そこを左折して道なりに約150mほど進んで行くと、道路沿い右側に"カー(井泉)"があります。
ウィーンカー(上の井泉) |
カー(井泉)から溢れ出た水 |
『ウィーンカー』の水路 |
香炉のすぐ横にあった石碑らしきもの。蔦(?)に覆われてしまっていました。。。 |
<スム>のアサギ |
糸満市の公式HP内にある資料『字兼城の民族地図』によると、こちらの"アサギ"は『<スム>のアサギ』と呼ばれる拝所なんだそうです。
(参照:糸満市の公式HP内にある『1945(昭和20)年ごろの民族地図―旧兼城村編』のページ)
敷地の奥にある『<スム>のアサギ』 |
また、本島中部にある西原町に"幸地"という区があり、そちらからの拝所もあるんだそうですよ。
出入口横にあるもう1つの『<スム>のアサギ』 |
この『<スム>のアサギ』の前にある道を、東向けにちょこっと進むと、左側に石積みで囲われた場所があります。
村屋跡の東にある拝所 |
糸満市の資料『字兼城の民族地図』を見てみると、どうやらこちらは『村屋跡の東にある拝所』となっているみたいです。
『<スム>のアサギ』・『村屋跡の東にある拝所』を見学した後、最後に集落南側にある"拝所"へと向かいました。
『下川ブンギン兼城(下川権現)』の前から南へ約40mほどの距離にある拝所 |
『アコークバオー』と呼ばれる拝所 |
資料『字兼城の民族地図』によると、こちらは『アコークバオー』と呼ばれる拝所なんだそうです。
岩の根元にあった1基の香炉 |
敷地の奥にも石灰岩があり、"拝所"っぽかったんですが、詳細は不明です(泣) |
『字兼城の民族地図』によると、兼城集落内には、今回ご紹介した史跡の他にも、まだいくつかの史跡が点在しているみたいなんですよ。。。
なので、またいつか機会を設けて、今回見学出来なかった『奥間グスク』を含め、残りの史跡を見学しに行きたいと思います。
ちょっと長くなってしまいましたが、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆
☆『兼城集落内に点在する史跡』☆
☆場所:〒901-0303
沖縄県糸満市兼城
☆見 学:無料
☆駐車場:なし
※ワタクシが訪れた際は、『下川ブンギン兼城(下川権現)』前の駐車場、若しくは集落の『ナカミチ』沿いにある大きな木の横に駐車させて頂きました。