◎糸満市の武富集落内に点在する拝所群(その2)☆|沖縄放浪日記

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2016年6月12日日曜日

◎糸満市の武富集落内に点在する拝所群(その2)☆

ハイサぁ~イ☆

日曜日の今日(12日)も、沖縄本島は、雨が降る一日となりました。。。

夕方のニュースを見てたら、今日の午後3時頃、本島北部の大宜味村内にある平南川上流の『ター滝』で、外国人18人が取り残される事態が発生したとのこと。

幸い、午後7時半までに、18人全員が救助されたそうなんですが、こんな大雨が降り続いてる中、『ター滝』に行くなんて・・・(ーー゛)

普段は、とても穏やかで、人気の穴場スポットなんですが、雨が降ると一気に水量が増して、激流になるんですよねぇ。。。

まぁ、何はともあれ、18人全員が無事に救助されて、本当に良かったですヽ(^。^;

また遊びに行く際は、くれぐれも天候の良い日に行ってほしいものです☆

さてさて☆

今回は、以前、ご紹介した糸満市の武富集落内にある『拝所群』の続きです。

沖縄県糸満市武富にある
『武富集落内の拝所群』(その2)
武富公民館横の3つの拝所がある場所
武富集落へのアクセスは、当ブログの記事『糸満市の武富集落内に点在する拝所群(その1)』をご参照くださいm(_ _)m

以前、武富集落内の北側にある『ムイグワー (御天竺)』を見学した後、いったん公民館まで戻りました。

公民館まで戻ると、今度は、すぐ隣にある拝所から見学を再開しました。

こちらには、『地頭御火ヌ神 (ジーチカシラ)』・『卯方ヌ嶽』・『ビジュル神』とゆー三つの拝所がまつられています。
地頭御火ヌ神  (ジーチカシラ)
拝所は、手前側に一ヵ所、琉球石灰岩の上に二ヵ所あります。

手前側の拝所が『地頭御火ヌ神  (ジーチカシラ)』、石灰岩上は『卯方ヌ嶽(ウヌファヌタキ)』、『ビジュル神(シン』となっていました。

上の二基の拝所は、どっちがどの拝所なのか分からなかったんですが、標柱が設置されている通りだと、向かって左側が『卯方ヌ嶽』、右側が『ビジュル神』になりますね。
※もし、間違っていたらごめんなさいm(_ _)m
琉球石灰岩上にある二基の拝所
たぶん、こちら側が『卯方ヌ嶽』で・・・
こちら側が『ビジュル神』だと思います(※あくまで憶測です。)
こちらを見学した後、今度は、公民館の裏手側に回り込みました。
公民館の広場
公民館の裏手に、大きなガジュマルの木があるんですが、その根元に琉球石灰岩があり、その岩の根元にも、拝所とカー(井泉)がありました。
公民館裏手にある拝所とカー(井泉)
琉球石灰岩に立つ大きなガジュマルの根元に立派な祠があるんですが、こちらは『前ヌ御嶽  (三十三嶽結ビ御嶽』と呼ばれる拝所のようです。

『前ヌ御嶽』の左側の石柱には、『昭和九年』と刻まれていました。

もしかすると、この祠が建立された年なのでしょうね。。。
前ヌ御嶽(三十三嶽結ビ御嶽)
そして、この『前ヌ御嶽』に向かって右側には、『カー神  (前ヌ御嶽・土帝君グサイ)』と呼ばれるカー(井泉)があります。

また、『カー神』から石灰岩を挟んで反対側には、香炉が一基置かれており、どうやらこちらも拝所となっているようでした。
カー神 (前ヌ御嶽・土帝君グサイ)
『前ぬ御嶽』の左側にあった香炉(写真中央部)
この『前ヌ御嶽』がある場所から、すぐ横を走る道に出ると、その向かい側にもカー(井泉)があります。
前ヌクムイ (鏡 池)
この『前ヌクムイ』がある場所から、今度は集落の南側へと向かいました。

そちらには、広々とした広場があり、こちらでは『武富大綱引き』が行われているんだそうです。

そして、この広場の一角にも、カー(井泉)があります。

そのカーは、『ジンジングムイ (人格のカー神)』と呼ばれているみたいです。
集落の南側にある広場
ジンジングムイ  (人格のカー神)
沖縄の方言で『クムイ』とは、池や沼を指すんですが、こちらの場合は、この井泉のことを指していると思われます。

さらに、広場内の西側には、小高い丘があるんですが、そちらには東屋があり、その後方にも拝所があります。
広場の西側にある小高い丘
丘の上の東屋後方にある拝所『アミタボーリー  (雨グイヌ嶽)(午方ヌ嶽)』
こちらは『アミタボーリー  (雨グイヌ嶽)(午方ヌ嶽)』といわれる拝所となっているようです。

糸満市の『観光プログラム企画等』の『武富コース概要』の欄によると、この拝所がある場所は、「雨乞い山」と呼ばれているみたいで、かつて日照りが続いた際に、こちらで雨乞いの儀式が行われていたといわれているそうです。

この『アミタボーリー』まで見学した後、今度は集落の南西側へと向かいました。
集落の南西側にある拝所
こちらにも、3つの拝所があります。

上の写真にある通り、まず手前の左側に、2基の拝所があります。
『ブーマ神』・『クワンソーレー  (未申方袋親)』
こちらは、『ブーマ神』と『クワンソーレー  (未申方袋親)』が祀られている拝所とのことなんですが、こちらも、どっちがどの拝所なのか分かりませんでした。。。

んで、この二基の拝所がある場所から、さらに奥へと小道が続いており、その突き当りにも拝所がありました。
竜宮神
こちらは、『竜宮神』が祀られているみたいですね。

この3基の拝所がある一帯は、行き止まりとなっているので、いったん引き返して、次は集落の西側へと進みました。

すると、上に琉球松が立つ琉球石灰岩が、道路の真ん中にあります。
ヒンプン岩  (アクガーグサイ)
『ヒンプン』とは、もともと中国語で『屏風』のことを意味しており、沖縄では家の門の内側にある目隠しのことを指しています。

沖縄では、魔物は角を曲がることができず、直進して家の中に入って来ないようにするための『魔除け』としての役割があります。

そして、こちらのように、道路などにある『ヒンプン』と呼称される岩や木などは、集落内に魔物が入って来ないようにするための役割を担っています。

本島北部の名護市にある『ヒンプンがじゅまる』が、有名ですね。
『ヒンプン岩』の斜め向かいにある拝所とカー(井泉)
そして、次に向かったのは、この『ヒンプン岩』の斜め向かい側にある拝所とカー(井泉)。

こちらは、拝所を『ミーフーダー』、井泉を『西ンカー』と呼んでいるみたいです。
『西ンカー  (ンブガー)』
以前のブログ記事でもお話したんですが、かつては集落の東側にある『東ンカー』を『ンブガー(産井泉)』として使用していたらしく、そちらの水を使うと女性は美人になったといわれているそうです。

しかし、美しい娘は、首里に連れて行かれるとのことで、こちらの『西ンカー』を『ンブガー』にしたと言われているんだそうですよ。
『ミーフーダー』と呼ばれる拝所
・・・と、ここまで集落内にある拝所やカー(井泉)などは終わりで、最後に、集落北側にある『武富グスク』横の道へと向かいました。

そちらの道路沿いにも『古墓』があるとのことで、以前、『武富グスク』を訪れた際、そちらを見学するのを忘れていたんですよ。。。
ブーマサザカイ大屋女子とアンガナシの墓
こちらは、『ブーマサザカイ大屋女子とアンガナシの墓』とのことなんですけど、『ブーマサザカイ大屋女子』について、ネットで検索してみましたが、何も出てきませんでした。。。

また、『アンガナシ』とは『神女』のことを意味してるので、もしかすると、こちらに祀られている人物は『ノロ(祝女)』だったのでしょうね。

・・・と、こちらの古墓まで見学した後、そのまま集落を後に致しました。

もし、『武富グスク』を見学しに訪れた際は、集落内の拝所群も、ついでに見学されてみては、いかがでしょうか?

今回は、かなり長くなってしまいましたが、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んでくださって、ありがとうございますm(_ _)m
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『糸満市の武富集落内に点在する拝所群』☆


☆場所:〒901-0311
      沖縄県糸満市武富

☆営業時間:自由見学

☆入場料:無料

※見学の際は、くれぐれも集落の人達の迷惑にならないように気を付けてください。