今回は前々回の続きです。
前々回にご紹介した南城市佐敷字佐敷にある『苗代大屋の屋敷跡』を見学した後、次に向かったのは、同市知念字知名の『知名崎』にある拝所です。
こちらは、かつて国王が麦の初穂祭に久高島を巡拝する途中、ここで飲み水を補給し、航海の安全を祈願しながら休息をとったとされる場所で、沖縄の聖地巡礼行事『東御廻り』で回る聖地の1つとなっています。
沖縄県南城市知念字知名にある
『テダ御川と知名グスク跡』☆
国王一行が久高島参詣の途次に飲料水を補給し、航海祈願をした場所とされる『テダ御川』。 |
国道331号線の『サンサンロード』入口。『テダ御川』の案内板も設置されています。 |
『知名崎海岸』の駐車場入口。『テダ御川』の説明が表記されている案内板が設置されています。 |
『知名崎海岸』の駐車場にクルマを停め、まずは駐車場入口に設置されていた説明を読んでみることに・・・
『テダ御川』の説明。 |
≪テダ御川≫
≪「テダ」とは太陽を意味する言葉で、ここでは琉球国王を指します。その昔、国王が麦の初穂祭に久高島を参拝する途中、この地で豊かに湧き出る水をいただき休息をとりました。そして海上の無事を祈ったのです。テダ御川は東御廻りの聖地として、今でも人々から崇められています。南城市指定史跡。≫
・・・とありました。
また説明文中にあった『東御廻り(あがりうまーい)』の由来に付いての説明も表記されていました。
『テダ御川』の説明の下に表記されていた『東御廻り』の説明。 |
≪“東御廻り”の由来≫
≪「東御廻り」とは、沖縄民俗の祖先≪アマミキヨ族≫が住み着いたと伝えられる知念・玉城の霊地巡拝行事です。首里城を中心に、大里・佐敷・知念・玉城の聖地巡拝を「東御廻り」と称しました。
久高島は麦の発祥地。玉城は稲の発祥地として国王自ら参詣しました。≫
・・・とありました。
説明を読み終え、さっそく『テダ御川』へと向かいます。
『テダ御川』へは、クルマを停めた駐車場の北側から北向けに伸びる海岸沿いの遊歩道を歩いて向かいます。
『知名崎海岸』の駐車場から見た遊歩道入口。 |
ここから『知名崎』へ歩いて向かいます。 |
『テダ御川』はこの遊歩道の終点に位置しているんですが、距離にして約400mほどです😅
遊歩道周辺は何もなく殺風景な景色が続きます。。。 |
遠くの方に見える陸地は沖縄本島です(笑)。 |
『テダ御川』手前にある"ひんぷん"を思わせる岩。 |
岩の横から通過していくと、遊歩道の突き当りに『テダ御川』の石碑がようやっと見えます。
遊歩道の終点。奥の岩影に『テダ御川』の石碑が見えます。 |
テダ御川。 |
『沖縄の聖地 拝所と御願』という雑誌によると、この近くにある『知名グスク跡』から"トラバーチン"を採石したことが原因で、水が枯れてしまったと云われているとのことです。
岩の側面に刻まれていた「うてだうか 水神」の文字。 |
現在も、知名・板間の両集落の人々が、正月のハチウビー(初井泉拝み)や12月24日には集落行事として拝みを行なっているのだそうですよ。
(※参考⇒沖縄時事出版『沖縄の聖地 拝所と御願』)
『テダ御川』の前に広がる海。水平線上に『久高島』(右)と『津堅島』(左)が見えます。 |
久高島。 |
遠くの方に『津堅島』も見えました。 |
『テダ御川』の手前の遊歩道から丘の上へと伸びる階段。 |
遊歩道沿いに立つ『知名崎灯台』。 |
遊歩道は灯台横からさらに丘の上へと伸びていたんですが、灯台の前から雑草が繁茂していてそこから先へ進むことが出来なくなっていました。。。
・・・なので、ここから引き返し一旦クルマへ戻ることにしました。
戻る途中の階段から見た『テダ御川』前に広がる海。 |
『知名崎海岸』の駐車場前の『サンサンロード』から見た『知名グスク』。左側の丘がグスク跡だそうです。 |
知名グスク遠景。 |
『サンサンロード』上から見た『知名グスク跡』へ向かうことの出来る小道(左)。 |
なので、近くの邪魔にならないような場所にクルマをちょこっと停めさせてもらい、徒歩で向かうと・・・
小道の先から丘の上へと伸びる遊歩道の入口。 |
御墓の横から見た遊歩道の先。草木が繁茂していてこれ以上進むことが出来なくなっていました。 |
『知名グスク跡』の遊歩道から見た景色。 |
『知名ヌヒャー墓』の入口。 |
『サンサンロード』から茂みの中を通る小道を進んでいきます。
小道の途中。奥の手摺が設置されている場所から勾配がキツくなります。 |
すると、途中から小道の中央に手摺が設置されているんですが、ここから勾配がかなりキツくなります。
途中から丘の上へL字型に道が曲がっています。 |
小道の終点にある『門ン川一門之墓』。この御墓の敷地内に『知名ヌヒャー墓』があります。 |
『知名ヌヒャー墓』は、この御墓がある敷地の奥にありました。
『門ン川一門之墓』。 |
『知名ヌヒャー墓』。 |
墓標に『知名之比屋之墓』と記されていました。 |
この『知名ヌヒャー墓』が、『知名グスク』にあるということは、『知名グスク』を築城したとされる『内間大親』と何か関係があるのかもしれませんね。。。
※あくまでワタクシ個人の憶測なので、定かではありませんが。。。
・・・と、『知名ヌヒャー墓』を見学させて頂いた後は、そのまま引き返してクルマへと戻りました。
クルマへ戻る途中、『知名グスク』の斜面に点在している2基の御墓の前に小さな慰霊塔が建立されていました。
御墓の前に建立されていた小さな『慰霊之碑』。 |
木々に囲まれた御墓の前にも『慰霊之碑』が建立されていました。 |
この2基の『慰霊之碑』まで見学した後、陽も暮れかけていたので、この日はそのまま帰路に就きました。
いかがでしたでしょうか?
『知名崎海岸』は、干潮時にはリーフに降りて潮干狩りなどを楽しむことが出来るので、遊びに来た際は、ついでに『テダ御川』なども見学してみて下さいね。
それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆
最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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☆『テダ御川』・『知名グスク跡』☆
☆場所:〒901ー1400
☆見 学:無料
☆駐車場:あり(知名崎海岸)
☆問い合わせ:南城市役所(代表)098-948-7111
※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。