聖地巡拝『東御廻り』の地の1つ『テダ御川』と内間大親が築城したとされるグスク跡☆|沖縄放浪日記

2018年2月20日火曜日

聖地巡拝『東御廻り』の地の1つ『テダ御川』と内間大親が築城したとされるグスク跡☆

ハイサぁ~イ⭐

今回は前々回の続きです。

前々回にご紹介した南城市佐敷字佐敷にある『苗代大屋の屋敷跡』を見学した後、次に向かったのは、同市知念字知名の『知名崎』にある拝所です。

こちらは、かつて国王が麦の初穂祭に久高島を巡拝する途中、ここで飲み水を補給し、航海の安全を祈願しながら休息をとったとされる場所で、沖縄の聖地巡礼行事『東御廻り』で回る聖地の1つとなっています。

沖縄県南城市知念字知名にある

『テダ御川と知名グスク跡』

テダ御川の写真
国王一行が久高島参詣の途次に飲料水を補給し、航海祈願をした場所とされる『テダ御川』。
こちらは、南城市の国道331号線県道137号線がぶつかる『新里』の交差点から国道331号線を同市知念向けに進み、約6.4㎞ほどの距離左側にある『サンサンロード』へ左折します。
テダ御川の写真
国道331号線の『サンサンロード』入口。『テダ御川』の案内板も設置されています。
そして、そこから約320mほど進んでいくと『知名崎海岸』の駐車場がありますので、そこにクルマを停めて、海岸沿いを北向けに歩いていくと、その突き当りにあります。
テダ御川の写真
『知名崎海岸』の駐車場入口。『テダ御川』の説明が表記されている案内板が設置されています。
こちらに到着したのは夕方の7時を回ったくらい。。。

『知名崎海岸』の駐車場にクルマを停め、まずは駐車場入口に設置されていた説明を読んでみることに・・・
テダ御川の写真
『テダ御川』の説明。
≪テダ御川≫
≪「テダ」とは太陽を意味する言葉で、ここでは琉球国王を指します。その昔、国王が麦の初穂祭に久高島を参拝する途中、この地で豊かに湧き出る水をいただき休息をとりました。そして海上の無事を祈ったのです。

テダ御川は東御廻りの聖地として、今でも人々から崇められています。南城市指定史跡。≫
・・・とありました。

また説明文中にあった『東御廻り(あがりうまーい)』の由来に付いての説明も表記されていました。
テダ御川の写真
『テダ御川』の説明の下に表記されていた『東御廻り』の説明。
≪“東御廻り”の由来≫
≪「東御廻り」とは、沖縄民俗の祖先≪アマミキヨ族≫が住み着いたと伝えられる知念・玉城の霊地巡拝行事です。

首里城を中心に、大里・佐敷・知念・玉城の聖地巡拝を「東御廻り」と称しました。

久高島は麦の発祥地。玉城は稲の発祥地として国王自ら参詣しました。≫
・・・とありました。

説明を読み終え、さっそく『テダ御川』へと向かいます。

『テダ御川』へは、クルマを停めた駐車場の北側から北向けに伸びる海岸沿いの遊歩道を歩いて向かいます。
テダ御川の写真
『知名崎海岸』の駐車場から見た遊歩道入口。
テダ御川の写真
ここから『知名崎』へ歩いて向かいます。
この日到着した時間帯は、干潮時刻だったようで、海岸沿いのリーフが剥き出しになっていました。

『テダ御川』はこの遊歩道の終点に位置しているんですが、距離にして約400mほどです😅
テダ御川の写真
遊歩道周辺は何もなく殺風景な景色が続きます。。。
テダ御川の写真
遠くの方に見える陸地は沖縄本島です(笑)。
そしてしばらく歩いていくと、『テダ御川』の手前の遊歩道上に岩があるのが見えてきます。
テダ御川の写真
『テダ御川』手前にある"ひんぷん"を思わせる岩。
この岩の手前からは『テダ御川』が隠れてしまってて全く見えず、まるで"ひんぷん"のようです。

岩の横から通過していくと、遊歩道の突き当りに『テダ御川』の石碑がようやっと見えます。
テダ御川の写真
遊歩道の終点。奥の岩影に『テダ御川』の石碑が見えます。
テダ御川の写真
テダ御川
現在、『テダ御川』は水が涸れてしまっていて、石碑が無いとここが"拝井泉"だというのが分かりません。。。

『沖縄の聖地 拝所と御願』という雑誌によると、この近くにある『知名グスク跡』から"トラバーチン"を採石したことが原因で、水が枯れてしまったと云われているとのことです。
テダ御川の写真
岩の側面に刻まれていた「うてだうか 水神」の文字。
『テダ御川』の石碑が立つ場所の横にある岩の側面には「うてだうか 水神」と刻まれていました。

現在も、知名・板間の両集落の人々が、正月のハチウビー(初井泉拝み)や12月24日には集落行事として拝みを行なっているのだそうですよ。
(※参考⇒沖縄時事出版『沖縄の聖地 拝所と御願』)
テダ御川の写真
『テダ御川』の前に広がる海。水平線上に『久高島』(右)と『津堅島』(左)が見えます。
久高島の写真
久高島。
津堅島の写真
遠くの方に『津堅島』も見えました。
『テダ御川』を見学した後、今度は『テダ御川』と遊歩道上にある岩の間から丘の上へと伸びる階段の先へ行ってみることにしました。
テダ御川の写真
『テダ御川』の手前の遊歩道から丘の上へと伸びる階段。
階段を上がると、遊歩道が丘の上へと続いていたので、そのまま進んでいくと・・・
知名崎灯台の写真
遊歩道沿いに立つ『知名崎灯台』。
『知名崎』に立つ『知名崎灯台』がありました。

遊歩道は灯台横からさらに丘の上へと伸びていたんですが、灯台の前から雑草が繁茂していてそこから先へ進むことが出来なくなっていました。。。

・・・なので、ここから引き返し一旦クルマへ戻ることにしました。
テダ御川の写真
戻る途中の階段から見た『テダ御川』前に広がる海。
クルマに戻り、今度はこの近くにある『知名グスク跡』へ行ってみることにしました。
知名グスクの写真
『知名崎海岸』の駐車場前の『サンサンロード』から見た『知名グスク』。左側の丘がグスク跡だそうです。
知名グスクの写真
知名グスク遠景。
『知名グスク』へは、冒頭でご紹介した『テダ御川』の説明板が立つ『知名崎海岸』の駐車場入口から『サンサンロード』を国道331号線向けに約210mほど進んでいくと、右側に丘の上へと伸びる小道があるので、そこが入口となっています。
知名グスクの写真
『サンサンロード』上から見た『知名グスク跡』へ向かうことの出来る小道(左)。
んで、そこから入っていくと、突き当りの立派な御墓の前からL字型に道が曲がっており、さらに上へと遊歩道が伸びています。

なので、近くの邪魔にならないような場所にクルマをちょこっと停めさせてもらい、徒歩で向かうと・・・
知名グスクの写真
小道の先から丘の上へと伸びる遊歩道の入口。
丘の上にあった御墓の横を通過しようとしたら、そこから先は雑草が繁茂していて先へ進むことが出来なくなっていました。。。(泣)
知名グスクの写真
御墓の横から見た遊歩道の先。草木が繁茂していてこれ以上進むことが出来なくなっていました。
この遊歩道の先は、先程の『知名崎灯台』前の遊歩道に繋がっていて、その途中から左側の山へ進入することが出来る獣道があるらしく、そこに複数の拝所と古墓が点在しているとのことですが、ご覧の通りその獣道にすら辿り着くことが出来なかったため、今回は断念しました(泣)
知名グスクの写真
 『知名グスク跡』の遊歩道から見た景色。
んで、すぐに引き返してクルマに乗り込み、この地を後にしようとすると、『サンサンロード』沿いに新たな案内板を発見したので、最後にそちらを見学してから帰ることにしました。
知名ヌヒャー墓の写真
『知名ヌヒャー墓』の入口。
案内板には『知名ヌヒャー墓』と表記されており、後日、ネットでいろいろ調べてみたんですが、どういう人物であったのかなど情報が何も出て来ず、詳細は不明です。。。

『サンサンロード』から茂みの中を通る小道を進んでいきます。
知名ヌヒャー墓の写真
小道の途中。奥の手摺が設置されている場所から勾配がキツくなります。
小道を入っていくと左側に御墓があるんですが、そこからさらに奥へと進んでいきます。

すると、途中から小道の中央に手摺が設置されているんですが、ここから勾配がかなりキツくなります。
知名ヌヒャー墓の写真
途中から丘の上へL字型に道が曲がっています。
しばらくして、小道がL字型に曲がっている場所に差し掛かるんですが、こちらを曲がってさらに上へ上っていきます。
知名ヌヒャー墓の写真
小道の終点にある『門ン川一門之墓』。この御墓の敷地内に『知名ヌヒャー墓』があります。
すると、小道の終点に『門ン川一門之墓』と記された墓標が設置されている立派な御墓があります。

『知名ヌヒャー墓』は、この御墓がある敷地の奥にありました。
門ン川一門之墓の写真
『門ン川一門之墓』。
立派な『門ン川一門之墓』の右隣に『知名ヌヒャー墓』があります。
『知名ヌヒャー墓』。
知名ヌヒャー墓の写真
墓標に『知名之比屋之墓』と記されていました。
『知名ヌヒャー墓』の前には大きな香炉が1基置かれており、現在も集落の人達が大切にしているんだそうですよ。

この『知名ヌヒャー墓』が、『知名グスク』にあるということは、『知名グスク』を築城したとされる『内間大親』と何か関係があるのかもしれませんね。。。
※あくまでワタクシ個人の憶測なので、定かではありませんが。。。

・・・と、『知名ヌヒャー墓』を見学させて頂いた後は、そのまま引き返してクルマへと戻りました。

クルマへ戻る途中、『知名グスク』の斜面に点在している2基の御墓の前に小さな慰霊塔が建立されていました。
慰霊之碑の写真
御墓の前に建立されていた小さな『慰霊之碑』。
木々に囲まれた御墓の前にも『慰霊之碑』が建立されていました。
もしかすると、この2基の『慰霊之碑』は門中のものなのでしょうね。。。

この2基の『慰霊之碑』まで見学した後、陽も暮れかけていたので、この日はそのまま帰路に就きました。

いかがでしたでしょうか?

『知名崎海岸』は、干潮時にはリーフに降りて潮干狩りなどを楽しむことが出来るので、遊びに来た際は、ついでに『テダ御川』なども見学してみて下さいね。

それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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『テダ御川』・『知名グスク跡』☆

☆場所:〒901ー1400
    沖縄県南城市知念知名

☆見 学:無料

☆駐車場:あり(知名崎海岸)

☆問い合わせ:南城市役所(代表)098-948-7111

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。