今回も、前々回に続いて金武町の史跡のご紹介です。
前々回にご紹介した伊芸集落の史跡を見学した後、次に向かったのは、金武町字金武に点在する史跡を見学しに向かいました。
沖縄県国頭郡金武町金武にある
『中森・ヘーシンバとティダガー森林公園内にある拝井泉』☆
金武区公民館(図書館?)の横にある拝所『ヘーシンバ(拝神場)』。 |
『金武児童公園』北側出入口近くにある『中森(ナーカムイ)』の拝所がある場所。 |
『中森(ナーカムイ)』の拝所入口。 |
中森(ナーカムイ)。 |
『沖縄の地域調査研究』というサイトの『金武町金武・並里』のページによると、こちらの『中森(ナーカムイ)』と、『金武児童公園』の南西側、『金武区公民館(Gマップには金武区図書館と記載されています)』の隣にある『ヘーシンバ(拝神場)』と称される拝所は、1713年に琉球王府が編纂した地誌『琉球国由来記』に記されている『中森 二御前(神名:タケノコホツカサノ御イベ、ヨンサノツカサ御イベ)』なのでは・・・と考えられているとのことです。
(※参考⇒沖縄の地域調査研究『金武町金武・並里』のページ』、Wikipedia『琉球国由来記』)
ヘーシンバ(拝神場)。 |
『金武区公民館』の右隣にある道路から一段高くなった場所にあり、こちらにも祭壇(?)に数十基の香炉が並べて置かれていました。
拝所に向かって左側の祭壇。こちらには4基の香炉と霊石らしき石が置かれていました。 |
右側の祭壇にある数十基の香炉。 |
『中森(ナーカムイ)』と『ヘーシンバ(拝神場)』を見学した後、次の目的地へ向かうためクルマに乗り込もうとした際、『ヘーシンバ(拝神場)』の前を通る道路の道向かいに目を向けると、何やらエリアマップらしき看板を偶然見つけたんですよ。
『ヘーシンバ(拝神場)』の道向かいにある『ティダガー森林公園』の入口。 |
『ティダガー森林公園』の案内図。 |
なので、ついでにこの3つの拝井泉も、そのまま見学してみることにしました。
『ティダガー森林公園』の遊歩道。 |
んで、遊歩道をしばらく歩いていくと、通り沿いの一段高くなった場所にコンクリートブロック製の祠を発見しました。
『ティダガー森林公園』の遊歩道沿いにあった拝所。 |
祠の内部には1基の香炉が納められていました。 |
この拝所を見学した後、再び遊歩道へ戻り、さらに公園の奥へと進んでいきました。
遊歩道の突き当り。この右奥に『ナーカヌカー』があります。 |
遊歩道の先にあった『ナーカヌカー』。 |
≪ナーカヌカー≫
≪ナーカヌカーは嘉陽層の谷筋を掘ったカー(湧水)で、現在でも香炉があるのでティダガーの参道から遥拝する人がいます。かつては、よくお正月に拝まれていました。
『ナーカヌカー』の説明板。 |
また、このカーは「ナーカー」のパーパー(おばあさん)がしきっていたため、子どもが遊ぶと叱られることもあったそうです。
※嘉陽層と「カー」の関係
沖縄本島中部以北の東側に分布する砂岩、嘉陽層は透水性の良い地質構造をもつが、その上にのる琉球石灰岩は、多孔質の岩質のため雨水は岩石を容易に透水し、かつ科学的風化作用を受けて石灰岩をとかしてしまう。
そのため基盤の嘉陽層が不透水層になり、両層の接触する不整合面に湧水(カー)が発達しやすい。≫
・・・とありました。
『ナーカヌカー』の内部。地面がかなりぬかるんでいました。 |
『ナーカヌカー』の内部にあった1基の香炉と祭壇。 |
まぁ、その淀みの周辺はあまり綺麗とは言い切れない状態でしたがwww
香炉の左側にあった淀み。 |
『ナーカヌカー』の前から遊歩道の先を見たところ。雑草が繁茂していて歩ける状態ではありませんでした(泣) |
んで、別の日に再び『ティダガー森林公園』を訪れ、残りの2つの拝井泉(カー)を見学しました。
西側にある『ティダガー森林公園』の入口。 |
先程記載した案内図によると、『ティダガー森林公園』の入口は全部で4つあるとのことで、その中の西側にある入口から向かうことにしました。
西側の入口を入ってきたところ。こちらは思いのほか遊歩道が綺麗な状態で歩きやすかったですね。 |
西側の入口から遊歩道を進んできたところ。1基の香炉と説明板がありました。 |
ティダガー。 |
≪ティダガー≫
≪「ティーダ」とはウチナーグチ(沖縄方言)で太陽を意味しています。ティダガーは嘉陽層の谷筋を掘ったカー(湧水)です。現在でもシンブラ(金武区)・ナンダトゥ(並里区)の主なムンチュ(門中)や、町外の人々も信仰の対象として拝んでいます。
『ティダガー』の説明板。 |
ティダガーはあくまでも信仰の場であり、水源として利用されることはなかったようです。≫
・・・とありました。
※説明文下の「嘉陽層と「カー」の関係」は、『ナーカヌカー』の説明と同じだったので、省略させて頂きました。
小さな淀みの前に置かれた1基の香炉。 |
ほいで、この『ティダガー』のある場所から、下の方へと遊歩道が伸びていたので、そちらの方へも行ってみると・・・
『ティダガー』の下の方にあった草むら(南側)。 |
『ティダガー』の下の方にある草むら(北側)。 |
民家と民家の間にある南側の公園入口。 |
道路から南側入口を少し入ってきたところ。公園の案内板が立てられていました。 |
森の入口。この先に『ミーガー・ジョーガー』があります。 |
まぁ、歩けいないことは無かったんですけど、木の枝が伸び放題になっており、トンネル状になっていて、ちょっと歩きにくかったですね。。。
遊歩道から『ミーガー・ジョーガー』へと伸びる階段(右)。 |
階段の先にあった『ミーガー・ジョーガー』。 |
どうやらこちらが3ヵ所めの拝井泉となっているようです。
まずはその説明板を読んでみると・・・
≪ミーガー・ジョーガー≫
≪ミーガー・ジョーガーは嘉陽層の谷筋を掘ったカー(湧水)です。両者は隣接しあっているカーですが、今となってはその位置関係を明確に知ることができません。
『ミーガー・ジョーガー』の説明板。 |
近所の子どもたちの絶好の遊び場で、水浴びしていた姿もよく見受けられたそうです。≫
・・・とありました。
※説明文下の「嘉陽層と「カー」の関係」は、『ナーカヌカー』の説明と同じだったので、省略させて頂きました。
ミーガー・ジョーガー。 |
また、拝みの際に使用する香炉は見当たらず、カーに向かって右側の石積みの上に缶のようなものが置かれていました。
あと、カーの周囲はご覧の通り、雑草が繁茂しており、こちらも長い間、人が足を踏み入れていないような感じでしたね。。。
『ミーガー・ジョーガー』を見学した後は、階段を上がって遊歩道の先へ行ってみることにしたんですが、その先も雑草が繁茂していてそれ以上進むことは出来なかったため、そのままクルマへと戻り、次の目的地へと向かいました。
・・・と、今回もかなり長くなってしまいましたので、今回はここまでにして、この続きはまた別の回にご紹介したいと思います。
それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆
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☆『金武町字金武に点在する史跡』☆
☆場所:〒904ー1201
沖縄県金武町字金武【中森(ナーカムイ)・ヘーシンバ・ティダガー森林公園・上ヌ毛公園・モウシヌムイ公園・トゥムスズ御嶽・金武大川・慶武田川・その他】
※中川区・並里区・金武区の3行政区は、字金武に属しているため、3行政区内にて見学した史跡を全部まとめてグーグルマップに掲載しました。
☆見 学:無料
☆駐車場:無し
※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。