前々回にご紹介した与那原町与那原にある『御殿山』・『与那原親川』を見学した後、次に向かったのは、南城市玉城船越にある樋川。
こちらは、正確な築造年は不明なんだそうですが、言い伝えによると、およそ200年以上も前に造られたのではないかと推測されているんだとか。。。
沖縄県南城市玉城船越にある
『船越大川(フナクシウッカー)』☆
現在も豊富な水を湛える『船越大川(フナクシウッカー)』。 |
南側の道路上から見た『船越大川』。 |
『船越大川』の入口。 |
入口から見た『下ウッカー』と称される溜池。 |
反対側から見た『下ウッカー』。 |
夏場でも水が枯れることがないらしく、上部の水場は女性の水浴び場で『上ウッカー』と称され、下部の池は『下ウッカー』と称され男性や子供の水浴び場として利用されていたとのことです。
※南城市の観光ポータルサイト『らしいね💗南城市』の『船越大川』のページ⇒http://www.kankou-nanjo.okinawa/bunka/details/53
また、こちらから流れ出る豊富な水は、船越集落前に広がる大きな水田にも活用されていたと伝えられているんだそうですよ。
※南城市公式HP内にある『船越大川』の動画が掲載されているページ⇒http://www.city.nanjo.okinawa.jp/about-nanjo/movie_ja/2012/02/post-62.html
溜池の横の石畳を奥へ歩いていくと、2つの樋口が見えてきます。 |
奥の2つの樋口や石畳道の両側にある石積みは、緻密に設計されているんだそうで、保存状態も良く、とても綺麗でしたね。
2つの樋口と、かつて女性の水浴び場として利用されていた『上ウッカー』 |
左右で形が異なる2つの樋口。 |
んで、石段を上がると、すぐ左側に『船越大川』の説明板が設置されており、その後方に拝所が設けられていました。
石段の左側に設置されていた説明板。奥に『船越大川』の拝所が見えます。 |
≪フナクシウッカー(船越大川)≫
≪このウッカーは糸数台地からの浸透水が湧き出ており、夏場でも涸れることのない豊かな水量を保っている。古老の話によると築造年は定かではないが200年以前かと推測されている。
『フナクシウッカー(船越大川)』の説明。 |
前方にしたウッカーがあり昭和30年頃までは男性と子供達の水浴びや、馬アミシー、フナやウナギの釣り場として利用されていた。
説明にあった当時のイメージ絵図。 |
・・・とありました。
また、説明板には≪船越大川を詠む≫と題された歌が記されていました。
≪船越大川を詠む≫
≪官民のお陰 復元叶て 樋口よ走り落ちる 大川玉木≫
≪船越の村や 栄いしやたみし 大川湧水の 恵みうけ≫
そして、説明板の側面を見てみると、『船越大川復元竣工』と題された石板が設置されていました。
その石板によると、現在の『船越大川』は、平成14年1月に復元されたもののようですね。
説明板の側面に設置されていた石板。 |
『船越大川』の拝所。 |
祠の内部にある『船越大川』と刻まれた小さな石板。 |
この小さな祠の拝所から東側に目をやると、奥の藪の中にコンクリートで造られた貯水槽がありました。
拝所の前から東側を見たところ。奥の茂みの中にコンクリート製の貯水槽がありました。 |
茂みの中に設けらたコンクリート製の貯水槽。 |
拝所横の水路。糸数台地に向かって伸びてました。 |
こちらは、現在も地元の人々が定期的に清掃を行い、近隣に広がる畑に撒く水として使用され、また、『下ウッカー』の溜池は、子ども達の水遊びの場にもなっているとのことで、大切に活用されているんだそうですよ。
正面から見た『船越大川』。 |
☆『船越大川(フナクシウッカー)』☆
☆場所:〒901-1400
沖縄県南城市玉城船越161
☆お問合せ:098-946-8990(南城市役所 大里庁舎 文化課)
☆見 学:無料
☆駐車場:無し