琉球八社の一つ『末吉宮』を囲むようにして形成される一大聖地☆|沖縄放浪日記

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2016年10月30日日曜日

琉球八社の一つ『末吉宮』を囲むようにして形成される一大聖地☆

ハイサぁ~イ☆

今回は、以前ご紹介した『末吉宮』の記事の続きです。

『末吉宮』の下にあるトンネルを抜け、左奥の方へ向かうと、岩壁の上へと続く階段があったので、そちらへ行ってみることにしました。

沖縄県那覇市首里末吉町の『末吉宮』の奥にある

『子ぬ方(にぬふぁ)

那覇市首里大名町側にある『子ぬ方』の入口。
ちょうど岩壁の間を抜けるような形で設置されている階段を上がっていくと、左側には岩の裂け目にかけられた小さな石橋があり、正面には少し開けた場所があって、その右奥に拝所がありました。
『末吉宮』のトンネルをくぐり抜けて左奥へ進むと、岩壁の上へと続く階段がありました。
岩壁の間を縫うような形で上へと続いています。
階段を上がって正面右奥にあった拝所
この少し開けた場所には、この拝所が1基あるのみで、他には見当たらなかったため、今度は、岩の裂け目に架けられた小さな橋を渡って、さらに奥へと向かいました。
岩の裂け目に架けられた小さな橋。小橋のすぐ左側が、上がってきた階段になります。
小橋を渡って右奥へ進んで行くと、道が二手に分かれており、左側には古い鳥居が建てられていて、右側には『子ぬ方(にぬふぁ)入口』と刻まれた標柱が設置されていました。
左側へ進むと、那覇市首里大名町の入口。右側へ進むと『子ぬ方』となります。
まずは、鳥居をくぐり、那覇市首里大名町の入口へ出てみることにしました。すると・・・
那覇市首里大名町側の『末吉宮』・『子ぬ方』入口。
末吉宮御由緒
『末吉宮』・『社壇霊場』の入口を示す、標柱と『末吉宮御由緒』が設置されていました。

実を言うと、『末吉宮』や『子ぬ方』へは、こちらの入口から向かった方がとても近いです。

しかし、こちらの入口には駐車場が無いんですよ。。。

・・・なので、クルマでお越しの方は、駐車場のある末吉町側か儀保町側の入口から向かった方が無難ですね。
大名町側の入口から参道を戻ってきたところ。鳥居の傍に鳥居建立 奉納者御芳名が刻まれた石碑がありました。
この大名町の入口から、再び参道を戻り、鳥居をくぐって『子ぬ方』へと足を踏み入れます。

『子ぬ方(にぬふぁ)』とは、『子』は十二支の中の『子』を意味しており、『北』の方角を表しています。

どこから見て「北」を指しているのかというと、那覇市首里金城町にある『首里城』の第二尚氏王統の歴代国王が葬られている『玉陵』が起点となっているようです。
『子ぬ方』入口
『子ぬ方』の入口には、標柱が立てられており、その先に拝所が点在しております。

標柱を通過してすぐのところ左側に、少し開けた場所があり、その奥に小さな祠らしきものが2基ありました。
『子ぬ方入口』の標柱から少し入った場所の奥にあった2基の祠。
参道から祠までの間は雑草が生い茂っており、近づくことができませんでした。。。

また、こちらの拝所が、何を祀っているのかも不明でした。

この2基の祠がある場所を後にし、さらに奥へと向かいます。

すると、開けた場所があり、左右2ヵ所に立派な拝所がありました。
参道を入ってきて右側にあった3基の拝所。
参道から入って、まずは右側にある3基の拝所から見学開始。

一番奥にある拝所は、『宇天火ぬ神』と書かれた石柱が立てられており、その横に香炉が置かれていました。
『宇天火ぬ神』が祀られた一番奥の拝所
そして真ん中の拝所には、大きな香炉が1基置かれており、その横に祀られている神々の名前が刻まれた石板が建てられていました。
『子ぬ方』で祀られている神々の名が刻まれた石板がある拝所。
石板の上部に『聖地国の主』とあったので、もしかすると『子ぬ方』で祀られている神々のことなのでしょうね。

聖地国の主:
右から順に・・・国ぬ主(願立の総取下げ・国の栄えるを司る) 御先天孫子(人類の祖神) 宇天みるく神(裕福を司る) 宇天美女呂神(水子供養) 宇天不動明王(神を守護する) 宇天天の川母神(自然司祭身心浄化) 獅子神(悪風除け動物供養)
・・・と書かれていました。

そして、手前側の拝所には、『御神歌』が刻まれた石柱が立てられていました。
『御神歌』が刻まれた拝所
『御神歌』・・・≪子ぬ方御座元に 黄金軸立てゝ 寄して来ゆる産子 頭上ん優て≫
・・・と刻まれていました。

この3基の拝所がある場所から東の方向に小道が続いています。
『聖地国の主』の拝所の前から東側を見たところ。
小道へ入る手前左側にも立派な拝所があります。

こちらは、『黄金軸』と呼ばれる拝所のようです。
『黄金軸』の拝所。
拝所の真ん中には、立派な石板が立てられており、上部には大きな五芒星が一つと、小さな五芒星が7つ刻まれており、その下部に≪宇天親加那志 子ぬ方軸ぬ神加那志 宇天十二神≫と刻まれていました。

『宇天十二神』は、仏教の天部の神々である十二神将のことなんだそうで、薬師如来を守護する武神で、十二支との結びつきが強いとのこと。

『北』の方位は、風水では『子宝』に関係する方位としてとても大切にされているんだそうで、『北』の方角が汚れることをとても嫌うんだそうですよ。

この『黄金軸』を見学した後、小道へ進みます。
『黄金軸』から東の方角へと続く参道を入ってきたところ。
小道に入り、しばらく進んで行くと、上の写真のような場所にたどり着きます。

左側の階段を上がると、その奥に『最高拝所・宇天軸』があります。
最高拝所・宇天軸
『最高拝所・宇天軸』には、高炉が2基置かれており、一番奥の香炉が置かれた拝所が最も位の高い拝所のようですね。

こちらも、自然神城保存会の方々によって、清掃・整備が行われているようで、綺麗な状態が保たれていましたよ。
最高拝所・宇天軸
最高拝所・宇天軸
先程から、『宇天』という文字が出てきてますが、『宇天』とは、宇宙とか天国、あるいは“あの世”を意味しているんだそうで、『軸』とは、接点とか接する場所・空間を表しているんだそうです。

つまりは、この拝所がある場所は、『あの世』と接する神聖な場所となるようですね。

この『最高拝所・宇天軸』を後にし、今度は、参道をさらに奥へと進みます。

すると・・・少し開けた空間にたどり着き、どうやら参道はこの場所が終点となるみたいです。
奥に3つの石板が並べられた拝所が見えます。
左奥に三本の石板が並べられた拝所が見え、また、開けた場所から茂みの奥の岩壁の中腹にも拝所が見えました。

まずは、奥の拝所から見学することに。。。
御水神の最高神 宇天軸底神弥勒御水 略称宇天軸御水
奥の拝所は、『宇天軸底神弥勒御水』を祀る拝所となっているようで、石板の後ろ側は、かつてはカー(井泉)となっていたみたいです。

また、3つの石板の横には香炉が1基置かれてました。

拝所に向かって、右側の石板には、≪天に地に海に雨水の恵み 地球を潤をし、緑を与える 世界中で命と共に大切な宝 総ゆる命をつなぐ御水神

底神ゆ掛きて 宇天貫ぁぎる 宝玉呉ゆる 御水ゆでむぬ 産子達の出来し弥勒世果報≫
・・・と刻まれていました。

また、真ん中の石板には≪御水神の最高神 宇天軸底神弥勒御水 略称宇天軸御水≫と刻まれていました。

そして、左側の石板には≪宇天軸御水に結ぶ沖縄御先七御水神 今帰仁御先村代御水、源河御水、伊佐川御水、数久田 轟、大謝名森川御水、銘苅御水、糸満大渡浜さしちん御水
昭和五十七年三月吉日≫
・・・と刻まれていました。

また、この『宇天軸底神弥勒御水』の拝所のすぐ手前には、沖縄の古い家屋にあった『ヒンプン』を思わせる自然岩がありました。
拝所の手前には、『ヒンプン』を思わせる自然岩がありました。
こちらを見学させてもらった後、今度は、茂みの向こう側の岩壁の中腹にある拝所を見学しに向かいました。
茂みの奥の岩影にも拝所が見えました。
岩陰にあった拝所
こちらも、石積みが施され、その前に香炉が1基置かれていました。

また、この拝所のすぐ近くにも、小さな空間があり、そこもまた拝所となっているようでしたが、こちらには香炉は置かれていませんでした。
岩陰にあった拝所のすぐ近くにあった小さな空間。こちらも拝所となっているようでしたが、真意は定かではありません。
・・・と、ここまで見学させて頂いた後、この日は、そのままクルマへと戻り、『末吉公園』を後にしました。

・・・が、末吉公園内にあるご紹介しきれていない拝所・御嶽が、まだあったんですよ。。。

んで、後日、また改めて公園へと足を運び、拝所・御嶽などを見学してきました。

・・・なので、この続きは、また別の回にご紹介しましょーね。

いやぁ・・・『末吉公園』は、一大聖地と呼ばれるだけあって、本当に凄い場所ですね。

広大な敷地内に、拝所や御嶽が無数に点在していて、とてもじゃないですが、1日だけでは回りきれませんでした。。。(泣)
『最高拝所・宇天軸』から見た『首里城』
それでは、今回は、この辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んでくださって、ありがとうございますm(_ _)m
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☆『末吉公園』☆
 

☆場所:〒903-0801
      沖縄県那覇市首里末吉町1-3-1

☆問い合わせ:098-951-3239(公園管理課)

☆利用時間9:00~21:00(年中無休)

☆見 学:無料

☆駐車場:あり(2ヵ所あり)