小波蔵集落北側にある霊験あらたかなチチャマグスク内に点在する拝所☆|沖縄放浪日記

2017年12月6日水曜日

小波蔵集落北側にある霊験あらたかなチチャマグスク内に点在する拝所☆

ハイサぁ~イ⭐

今回は、前々回にご紹介した糸満市小波蔵にある『チチャマグスク』の続きです。

当初は1回でご紹介したかったのですが、グスク域内に点在する"拝所"の数がかなり多く、一つの記事にすると超ぉ~長くなってしまうので、2回に分けてご紹介させて頂きました。
※前々回の記事は、こちらからどうぞ⇒https://oki-night.blogspot.jp/2017/12/blog-post.html

沖縄県糸満市小波蔵にある

『チチャマグスク』

チチャマグスクの写真
小波蔵集落内から見た『チチャマグスク』遠景。
グスク域の中央付近に鎮座する大岩の最後部に辿り着くと、またまた参道が二手に分かれていました。

参道をそのまま直進すると、大岩の東側へと進み、左折するとグスク域を抜けて森の中へと入っていきます。
チチャマグスクの写真
前々回にご紹介した『土地長老・御天長老』の拝所前から最後部を見たところ。
この分岐点の横にも"拝所"があります。
チチャマグスクの写真
グスク域の最後部にあった『新城母神 御先大門』と『御先 儀間世』(写真左)の拝所。
こちらも"拝所"が2ヵ所に分けられているらしく、正面は『新城母神 御先大門』、左側は『御先 儀間世』の"拝所"となっていました。
チチャマグスクの写真
『御先 儀間世』の拝所。
『新城母神 御先大門』は"拝所"となっていましたが、『御先 儀間世』は"古墓"となっているようでしたね。

この2基の"拝所"の真向いにグスク域から森へと下りられる小道があります。
チチャマグスクの写真
『新城母神 御先大門』・『御先 儀間世』の拝所の向かい側にある森へ下りられる小道。
『新城母神 御先大門』・『御先 儀間世』の拝所前から森の中の様子を伺うと、見える範囲には"拝所"などの史跡は見当たりませんが、意図的に下りられるように造ってあるということは、この先に何かがあると思われるので、とりあえず行ってみることにしました。
チチャマグスクの写真
グスク域の北側の森の中にあった"ガマ"。
すると、前方の茂みの一画に窪んだ場所があり、その正面へ行ってみると、苔に覆われた石積みのある"ガマ(洞穴)"がありました。

こちらも定期的に人が訪れているらしく、"ガマ"の入口付近には雑草があまり生えておらず、まぁまぁ綺麗な状態が保たれていました。

んで、恐る恐る"ガマ"の内部へちょこっと入ってみると・・・
チチャマグスクの写真
"ガマ"の内部にあった『名城ヌ大主』の拝所。
一段低くなった場所に小さな洞穴があり、その右側に『名城ヌ大主』と記された石碑と香炉が設置されていました。

どうやらこちらも"拝所"となっているようですね。

ほいで、すぐに"ガマ"から出て、辺り一帯を見回してみましたが、この一帯にはこちらの"拝所"のみがあるだけでした。

"ガマ"を出て『新城母神 御先大門』・『御先 儀間世』の拝所前まで戻り、今度は参道を左側へと進んでいきました。
チチャマグスクの写真
『新城母神 御先大門』・『御先 儀間世』の拝所から左へ回り込んできたところ。
参道をちょこっと進んでいくと、右側に丘の上へと伸びる小道を発見。

その入口に立てられていた三角形の石碑には、『ママンジャー母神 御墓入口』と記されていました。
チチャマグスクの写真
参道から丘の上へと伸びる小道。『ママンジャー母神 御墓入口』と記された石碑が立てられています。
その小道を上がっていくと、前々回の記事でご紹介したグスク域中央に鎮座する大岩の真後ろに辿り着きます。
チチャマグスクの写真
グスク域中央にそびえ立つ大岩の真後ろ。
大岩の後方は窪地になっており、そこには"拝所"が2ヵ所ありました。

窪地に下りていくと、石段の正面に石柱が立てられており、その足元に1基の香炉が置かれていました。
チチャマグスクの写真
『小波蔵大阿母留神 小波蔵大主 世の主』の拝所。
その石柱には、『小波蔵大阿母留神 小波蔵大主 世の主』と記されていました。
『小波蔵大主 世の主』の文字の下にも、小さなカタカナの文字が記されていたのですが、判読できませんでした。。。

また、この拝所の向かい側には、少し奥まったところに石碑が立てられており、その手前に香炉が置かれ、小石で石積みが造られていたのですが、どうやらこちらが『ママンジャー母神』の御墓となっているようです。
チチャマグスクの写真
ママンジャー母神の御墓。
石碑はかなり劣化しており、記された文字が薄れてしまってて判読しづらかったのですが、たぶん『ママンジャー母神』と記されているようでした。
チチャマグスクの写真
大岩の後方の岩壁中腹にあった香炉。
この『ママンジャー母神の御墓』の拝所から参道へと戻り、さらに先へ進みます。

『ママンジャー母神の御墓』の入口から少し進むと、右側に根元に縦穴の空いた木が立っているんですが、その手前にまた"拝所"がありました。
チチャマグスクの写真
『仲門世』の拝所。
その拝所に立てられている文字が記された石柱には、『仲門世』と記されていました。

香炉が木の根元に置かれていたので、どうやらこの木に向かって拝みを行うようですね。

この『仲門世』の拝所から参道をさらに進んでいくと、突き当りが二手に分かれており、右へ進むと、前々回にご紹介した石積みの小さなトンネルの方へ辿り着き、左へ進むと森の中へ入っていきます。
チチャマグスクの写真
『仲門世』の拝所の前から参道の先を見たところ。
・・・なので、突き当りを左ヘ進み、とりあえず森の奥へ行ってみることにしました。
チチャマグスクの写真
突き当りから森の中へと続く参道。
グスク域の東側に位置する森に向かって進んでいくと、途中から石畳道から未舗装に替わるんですが、こちらの方も定期的に草刈り・清掃が行われているらしく、とても綺麗な状態が保たれていました。
チチャマグスクの写真
森の中を走る獣道。
獣道はさらに森の奥へと続いています。

すると、その途中の道沿いにも小さな石積みと祠が置かれた拝所がありました。
チチャマグスクの写真
獣道の途中にあった拝所。
また、ここから少し進んだ所にも小さな祠の拝所がありました。
チチャマグスクの写真
小さな祠の拝所。
こちらの祠の内部には"女"と記された霊石が納められていました。

また、さらに奥へ進んでいくと、突き当りに大きな岩あり、その根元に拝所がありました。
チチャマグスクの写真
獣道の突き当りにあった大きな岩の根元の拝所。
こちらの拝所は、左右2ヵ所に分かれているらしく、向かって左側の拝所には1基の香炉が置かれており、岩と石積みで造られていました。
チチャマグスクの写真
岩と石積みで造られた拝所。
また、向かって右側の拝所には石柱が立てられており、『小波蔵 土地○○ 男神』と記されていました。
※○○は、文字が薄れてしまって判読できなかった文字を表しています。
チチャマグスクの写真
『小波蔵 土地○○ 男神』と記されている石柱が立てられた拝所。
石柱に『小波蔵』と記されていたので、こちらもグスク域の南側に位置する小波蔵集落に関する"拝所"と思われます。

また、このすぐ近くの森の中にも、岩があり、その窪んだ場所も"拝所"っぽかったんですが、香炉など何も置かれていなかったため、詳細は不明です。。。
チチャマグスクの写真
獣道の突き当りにあった拝所の近くにあった岩の"拝所"らしき場所。
・・・と、ここまで見学した後は、そのまま来た道を戻りました。
チチャマグスクの写真
石垣の小さなトンネルのすぐ近くにあった"井戸跡"らしき拝所。
グスク域内に戻り、石積みの小さなトンネルのすぐ近くに井戸跡らしき拝所が、石垣と石垣の間にありました。

雑草に覆われてその下を確認することは出来ませんでしたが、金網が設置されており、その下は空洞になっているみたいでした。

この"井戸跡"らしき拝所を後にし、トンネルを潜ってグスク域入口の広場手前に差し掛かると、そこから南側に伸びる小道があったので、最後にそちらへ行ってみることにしました。
チチャマグスクの写真
グスク域入口の広場近くにあった南向に伸びる参道の入口。
小道を進んでいくと、右側に大きな石積みがあり、そこを回り込むように進むと・・・
グスク域入口広場から南へ進んできたところ。
チチャマグスクの写真
グスク域南側にあった拝所。
文字が記された石碑と水瓶らしき器が置かれた拝所がありました。

石碑の文字は劣化が進んでほとんど判読できませんでしたが、"富盛"の文字が記されているのが分かりました。

また、白い器には"名城世"と記されているのが見えたので、グスク域西側に位置する名城集落に関する"拝所"とも思われます。
※あくまでワタクシ個人の考えなので、定かではありません。

・・・と、こちらの拝所まで見学させて頂いた後は、そのまま南側に位置する小波蔵集落内に点在する拝所などを見学しに向かいました。

今回は、2回に分けてご紹介させていただきましたが、敷地内にこれだけ多くの"拝所"が点在しているグスクはとても珍しいですね。

また、参道の両側に造られている石積みが、自然岩と見事に融合して造られており、とても綺麗で凄く見応えがありました。

沖縄の"グスク"に興味がある方は、ぜひ一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか・・・?

今回もかなり長くなってしまいましたが、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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『チチャマグスク

☆場所:〒901ー0341
      沖縄県糸満市小波蔵

☆見 学:無料

☆駐車場:無し

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。