◎首里城や今帰仁城に次ぐ、島尻地域最大規模を誇るグスク☆|沖縄放浪日記

2016年1月21日木曜日

◎首里城や今帰仁城に次ぐ、島尻地域最大規模を誇るグスク☆

ハイサイ☆

ここ最近、全国的に気温が下がり、とても寒くなっちゃいましたね。。。

こちら沖縄も、本土ほどではありませんが、冷たい風が吹いて寒くなっております( ̄▽ ̄;

週間天気予報を見てみると、来週月曜日くらいまでは、天気が崩れて気温もあまり上がらないみたいですが、火曜日あたりからは、天気が回復して少し暖かくなるようですヽ(^。^)☆

暖かくなってきたら、『初釣り』に行きたいですね♪♪♪

さてさて☆

先々週の金曜日は、ちょうど天気が良かったので、南城市方面にあるグスクを散策しに行ってきたんですが、帰る途中、まだ時間が少しあったので、最後に南城市大里にある城跡にも行ってみることにしました。

なんでも、そのグスクは沖縄の三山時代、南山域で最大規模を誇っていたらしく、三山時代には島添大里按司の拠点となり、また琉球王国・第一王統第2代目国王の《尚巴志》によって攻略された後は、《尚巴志》の琉球統一の拠点となったとされるグスクなんだとか。

沖縄県南城市大里にある
『島添大里城跡
(しましぃおおざとじょうあと)
『島添大里グスク』の南側の入口
こちらは、まず南城市の国道331号線県道137号線がぶつかる『津波古』の交差点から、県道137号線に入り、しばらく直進していくと、右側に『南城市立馬天小学校』が見えてきます。

この『南城市立馬天小学校』をそのまま通過して最初の脇道を右折し、道なりに進んでいくと、『島添大里城跡公園』の案内板がありますので、そちらをまた右折して集落に入り、奥まで進んでいくと突き当りにあります☆

今回も、画像を中心にご紹介しますね。
公園内にある東側の入口
南側入口のすぐ横には、『大里城跡』の説明板が設置されています。
≪大里城跡は、大里村字西原の北側、標高約150メートルの琉球石灰岩の丘陵台地に形成されている。北側から西側にかけて急峻な崖状をなし、崖を背に堅固な城壁と天然の地形を巧みに利用したグスクである。

この城跡は別称『島添大里グスク』とも呼ばれ、当主であった南山王・島添大里按司によって築城されたと『中山世鑑』の中に記されている。また尚巴志が最初に攻略した城でもあり、後に三山統一のきっかけともなり歴史的に重要なところである。

城の規模ひゃ東西に長く延び、北側の最奥部の本丸跡を取り巻く形で南側、東側に広く連郭式の城壁が連なり、石積みは野面積みが大半である。

1991年の村内遺跡分布調査の際試掘した結果、本丸跡から褐袖陶器、中国青磁、グスク土器、青銅製の飾り金具、丸玉、鉄釘などが出土し14世紀から16世紀の資料となっている。
平成4年1月 大里村≫
・・・と、書かれていました。

『島添大里城跡』は、2012年1月24日付で国の史跡にも指定されています。

この説明板の裏手側に、『チチンガー』と呼ばれる降り井形態の井戸があり、西原集落の行動井戸として使用されていたんだとか。
チチンガーの入口。右側には香炉があり拝所となってました。
チチンガーの拝所
先程の『大里城跡』の説明板隣りに、『チチンガー』の説明板も設置されてたので引用します。
≪チチンガーは、島添大里グスクの城門近くの城壁外に設けられた降り井形態の井戸で西原集落の村の共同井戸として使用されていた。

築造年代は定かではないが、島添大里グスクとの関係から14世紀頃と推定される。井戸の湧水地点は地表から8メートル下にあり、取水地までは琉球石灰岩の岩盤を削って43段の階段が取り付けられている。
チチンガーへと続く石段
チチンガー
取水地の岩壁部分は琉球石灰岩の面取り積みの石垣が積まれており島添大里グスクの城壁の一部ともみなされている。

伝承によれば、井戸が城壁外にあると清水湧きだし、城内に取り込まれると水がかれたとのことである。

また城内のスクヤマヌウカー(御井)が枯れたので築造したとの伝えもある。

チチンガーは、島添大里グスクと密接に関わっているばかりでなく、当時の城と井戸との関係を理解する上でも貴重である。
平成3年3月25日 大里村教育委員会≫
・・・とありました。

この『チチンガー』は、平成2年3月15日(南城市に統合される前の大里村の時)に、有形文化財に指定されているとのことです。

『チチンガー』を見学した後、再び『島添大里グスク』の入口に戻り、グスク内の見学を開始しました。
南側入口にあった琉球石灰岩。
南側入り口を入ってすぐ右側にある遥拝所
南側入り口を入ってすぐ右側には拝所があり、その隣には丸い『ワシントン椰子の碑』があります。

この拝所は、大里御嶽・ミーグスク・ティラガマへの遥拝所となっているらしく、五月・六月にウマチーの際に拝みを行っているんだそうです。
《ウマチー》とは、豊穣祈願・感謝、集落の繁栄祈願を行う行事のことです。
ワシントン椰子の碑
そして、遥拝所の隣には『ワシントン椰子の碑』があるんですが、元琉球政府行政主席の大田正作の時代にワシントン椰子を植樹した記念に建立されたものとのこと。

以前は城跡入口の左右に1本ずつ植えられていたそうなんですけど、椰子は害虫により枯れてしまい、記念碑だけが残っているんだそうです。

この南側入口をさらに進むと、『城(Gusuku)』と書かれた舞台がある広場に出ます。
東側入口から見た広場
広場にある『城(Gusuku)』と書かれた舞台と三ヵ所に設置されたバーベキューコンロ
広場には、舞台と広場の外枠にコンクリート製の屋根付きの建造物が三ヵ所あるんですが、これらの建造物は旧大里城址公園時代に設置されたものなんだそうです。

さらに、広場の西側にあるトイレ、グスク正殿の最頂部にある展望台、手摺、柵なども旧大里城址公園時代に設置されたものとのことです。

広場から御庭(ウナー)へと続くコンクリート製の階段を少し上り、その途中右側(広場の東側)の方に『ウタムトゥノーイ』と呼ばれる拝所があります。
広場から御庭(ウナー)に続くコンクリート製の階段と崩れた城壁
ウティンチヂの遥拝所『ウタムトゥノーイ』
この『ウタムトゥノーイ』は、別名『ウノーイ』とも呼ばれているとのことで、正殿最頂部にある展望台横の拝所『ウティンチヂ』の遥拝所とも言われているんだそうです。

また、広場から御庭へと続くコンクリート製の階段は、戦後に作られたものだそうで、グスク本来の階段ではないとのことです。
広場東側のバーベキューコンロ隣りにも鉄パイプの手摺が設けられた階段があるんですが、こちらは旧資材置場へ上るための仮設階段なんだそうですよ。

このコンクリート製の階段を、さらに上がっていくとグスクの御庭(ウナー)に出ます。
島添大里グスクの御庭(ウナー)
御庭の北西側には、『ウミチムン』と呼ばれる拝所と、その隣にコンクリート製の個人が建てた大きな祠(私設拝所)があります。
御庭にある拝所『ウミチムン』
『ウミチムン』の隣にあるコンクリート製の祠(私設拝所)
この『ウミチムン』と祠の向かい側の石積み沿いには、大きな石が並べられてました。

いろいろ調べてみたんですが、この石が何のために並べられてるのかは分かりませんでした。。。
『ウミチムン』の向かい側の石積み沿いに並べられた石
御庭から正殿跡に向かって右側に、東側に伸びる道があり、その奥には『スクナシガー』と呼ばれる井戸があります。
スクナシガー
『スクナシガー』は、島添大里グスク内の井戸で、水は枯れています。
香炉後方の井戸。水はありませんでした。
井戸を囲む石積みは、戦後に整備されたものらしく、グスク時代のものではないとのこと。

また、『スクナシガー』と呼ばれる由来は、この井戸が敵襲に備えての逃げ道だったため、底がなかったからとの伝承や、深いから底なしで、雨が降っても水が溜まらないからではとも言われているんだそうです。

こちらも、五月・六月にウマチーやカーウガミの際に拝みが行われているとのことです。
『スクナシガー』に隣接する拝所
『スクナシガー』から御庭に戻り、今度は御庭の後方の一段高くなっている場所があるんですが、この場所が島添大里グスクの正殿になるみたいです。
島添大里グスクの正殿跡
この正殿跡の東側には殿舎跡があり、いくつかの礎石が残っています。
殿舎跡の礎石
礎石
そして、この正殿跡の西側にある小高い丘は、展望台と『ウティンチヂ』と呼ばれる拝所があります。

展望台と『ウティンチヂ』には、一度御庭に戻って、西側に少し進んだ所から石段があるので、そちらから上がります。
御庭から展望台へと伸びる石段
展望台に上がると、右側に『ウティンチヂ』と呼ばれる拝所があります。
『ウティンチヂ』
この『ウティンチヂ』がある場所が、島添大里グスクの最高地にあたるそうで、ノロが天からの祀択を受けた場所と言われるなど諸説あるみたいです。

『ウティンチヂ』は、向かって左側の切妻の屋根があるコンクリート製の祠と、右側の香炉が二つ置かれている拝所の二つからなっているとのこと。

『琉球国由来記』に記載されている『城内島添アザナノ御イベ』にあたるのではと思われているんだそうです。
正殿跡から勝連方面を望む
・・・と、今回はここまでにして、続きはまた次回にしましょうね。。。(^ω^;

さすがは島尻地域最大規模を誇るグスクです。。。

それでは、この辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んでくださって、ありがとうございますm(_ _)m
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☆『島添大里城跡』☆

☆場所:〒901-1202
      沖縄県南城市大里字大里

☆時間:自由見学

☆駐車場:あり