聖地巡礼行事『東御廻り』で逆の順路を辿る際の最初の拝井泉☆|沖縄放浪日記

2018年2月28日水曜日

聖地巡礼行事『東御廻り』で逆の順路を辿る際の最初の拝井泉☆

ハイサぁ~イ⭐

前々回、南城市玉城百名の『大前之殿』『ジャジュンの文化財群』、そして『大城グスク』等をご紹介しましたが、そちらを見学した後、同市玉城志堅原へと向かいました。

志堅原集落の南側の端に、聖地巡礼行事『東御廻り』の逆の順路で廻る際の最初の拝所として知られる拝井泉があるんです。

沖縄県南城市玉城志堅原にある

『志堅原仁川』

志堅原仁川の写真
志堅原集落の海岸へと続く道の両側にある『志堅原仁川』。
こちらは、南城市玉城富里国道331号線旧道新道がぶつかる『奥武入口』の交差点から『奥武島』向けに進み、約280mほど進んだ所右斜めに伸びる脇道へ右折、そしてそこから道なりに約440mほど進んでいくと、道の両側にあります。
志堅原仁川の写真
志堅原集落から海岸へと続く道。このカーブの両側に『志堅原仁川』があります。
『志堅原仁川』からほど近い場所にクルマを1台停めることができる場所を見つけたので、そちらにちょこっと停めさせてもらい、さっそく見学へと向かいました。
志堅原仁川の写真
海岸を背にして見た『志堅原仁川』(写真左側の岩陰)。
先述したように、『志堅原仁川』は志堅原集落の海岸へと続く細道の両側にあります。

海岸を背にして左側の方から見学を開始すると・・・そこには、岩陰に溶け込むようにして造られた貯水槽と、その場所から少し上がった場所に"拝所"の祠が設けられていました。
志堅原仁川の写真
岩陰に造られた貯水槽と祠。
貯水槽は道よりも少し低くなった場所にあり、貯水槽の前にはちょっと狭めのスペースが設けられていました。

また、写真はありませんが、貯水槽内部を隙間からちょこっと覗かせてもらうと、意外と複雑に造られていて、いくつかの槽に区分けされていましたね。
志堅原仁川の写真
岩陰に設けられた貯水槽。
そして、貯水槽と岩の間には台形の香炉が1基置かれており、どうやらこちらも拝みを行なう場所となっているようでした。
志堅原仁川の写真
少し高い場所に設けられていた『志堅原仁川』の祠。
貯水槽がある場所から少し高くなった場所には拝所の祠が設けられていました。
志堅原仁川の写真
『志堅原仁川』の祠。祠の外と内部に香炉が1基ずつ置かれていました。
『むぎ社』発行の『沖縄の聖地 拝所と御願』によると、『志堅原』は、古くは「シケウチクダ」と称されていたんだそうで、「シケウチ」は"聖なる場所"と"聖所の内"を意味するんだそうです。

また、『志堅原仁川』では「ヅン川之御イベ、ミシラゲ瀬」が祀られているのだそうで、かつては琉球王府より正月と9月には勢頭(せど)、そして正月と12月には大勢頭部(おおせとべ)が遣わされて祈願し、御祝物は「雨粒天次」(玉城城跡)に準ずる・・・と琉球王府が編纂させた地誌『琉球国由来記』に記されているとのことです。
※いろいろ調べてみると、定かではありませんが、「勢頭」琉球の位階らしく、「大勢頭部」は三人の女官長のことを指すらしいですね。(参考⇒『目からウロコの琉球・沖縄市』)
「雨粒天次」は『玉城城跡』内にある拝所『天つぎあまつぎの御嶽』のことらしいですね。
志堅原仁川の写真
貯水槽と祠がある場所を背にして道路の向かい側を見たところ。
貯水槽と祠がある場所を見学した後、道路を挟んで向かい側へと移動しました。

こちらは、水場が手前と奥の2ヵ所に区分けされており、手前側の水場には水溜めの前に水受けが設置されていました。
志堅原仁川の写真
手前側にある水場。水溜めの手前には水受けが設置されていました。
志堅原仁川の写真
奥の水場にある水溜め。
志堅原仁川の写真
奥の水場から見た『志堅原仁川』の全景。
・・・と、こちらの水場まで見学させて頂いた後は、海岸沿いに停めておいたクルマへと戻り、次の場所へと移動しようと集落内の入ってきた道を戻っていくと、道沿いにある広場の奥に拝所らしきコンクリート製の建造物を発見。

路肩にクルマをちょこっと停めて、その建造物へ近づいてみると・・・
志堅原集落内にある拝所の写真
志堅原集落内にあった拝所。
内部に数基の香炉が納められた"拝所"となっていました。
志堅原集落内にある拝所の写真
内部には数基の香炉が納められており、左側には線香などを炊く炉が設けられていました。
建物には表札などが何もなかったので、名称や何を祀っているのかなど詳細は不明です。。。

・・・と、こちらの"拝所"まで見学させて頂いた後は、志堅原集落を出て次の目的地へと向かいました。

聖地巡拝行事『東御廻り』は、那覇市首里当蔵町にある『園比屋武御嶽』が第1番目の拝所となっていますが、冒頭でもお話したように、『志堅原仁川』は『東御廻り』の逆順路を辿る際の最初の拝所となっています。

当ブログでも、順不同ではありますが、『東御廻り』で回る"拝所"を数ヵ所ご紹介してきましたが、もし時間があれば、『東御廻り』で回る聖地を1ヵ所ずつ訪れてみてはいかがでしょうか?

それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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『志堅原仁川』☆

☆場所:〒901ー1400
    沖縄県南城市玉城志堅原

☆見 学:無料

☆駐車場:無し

☆問い合わせ:南城市役所(代表)098-948-7111

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。