かつて名護市の久志集落の北東側に位置していたとされるグスク跡☆|沖縄放浪日記

2018年1月6日土曜日

かつて名護市の久志集落の北東側に位置していたとされるグスク跡☆

ハイサぁ~イ⭐

今回は昨年(2017年)末にご紹介した名護市真喜屋『真喜屋グスク(上之御嶽遺跡)』の記事の続きです。

『真喜屋グスク(上之御嶽遺跡)』がある真喜屋集落を後にし、この日最後に向かったのは名護市の東海岸にある久志集落です。

かつては集落の北東側に"グスク"があったそうなんですが、現在は国道329号線が通っており、かつての面影は一切ありません。。。

沖縄県名護市久志にある

『久志グスク(旧名:上里グシク)

久志之若按司之墓の写真
久志集落の東の端に位置する『久志之若按司』の御墓。
こちらは、名護市の国道329号線と県道71号線がぶつかる『松田(北)』の交差点から、国道329号線を同市久志向けに約2.5㎞ほどの距離に位置していたとされているようです。
久志グスク(上里グシク)の写真
かつて『久志グスク(旧名:上里グシク)』があったとされる国道329号線。
ネット上で見つけた情報によると、『久志グスク』は旧名(又は別名)『上里グシク』とのことですが、名護市の史料によると、どちらも昔からの呼名ではないらしいです。
久志グスクの写真
国道329号線沿いに立てられている石碑。
"グスク"の遺構などは全く残されていませんが、発掘調査では中国製の陶磁器や青磁が採集されているとのことです。

また、かつて"グスク"があったとされる一帯の国道329号線沿いには1基の石碑が立てられています。
アジガー(按司川)の写真
『アジガー(按司川)』と記された石碑の前には小さな小川が流れていました。
その石碑には『アジガー(按司川)』と記されており、その横には小川が流れていました。
アジガー(按司川)の写真
『アジガー(按司川)』と記された石碑。
また、石碑と小川の間に細い獣道があったので、そちらへ入ってみました。

獣道は、小川に沿うような形で森の奥まで続いていたんですが、その途中、倒木が道を塞いでしまっていたので、そこから先へ進むのは断念しました。。。
アジガー(按司川)の写真
石碑が立つ入口から少し入って来たところ。倒木が道を塞いでおり、その先には進めませんでした。。。
この倒木がある場所の少し手前側に丘陵上に伸びる獣道も見つけたんですが、そちらも雑草が繁茂していたため、進入するのは断念しました。。。

・・・と、ここで獣道を引き返してクルマへと戻り、久志集落の東の端へと移動しました。
久志之若按司之墓の写真
立派な鳥居が建てられている『久志之若按司之墓』。
集落の東端の海岸沿いには『久志之若按司之墓』があります。

沖縄の歌舞劇である"組踊"に『久志の若按司(天願の按司)』という演目があります。
久志之若按司之墓の写真
久志之若按司之墓。
その演目のあらすじは、本島中部の現・うるま市具志川にある『具志川グスク』の城主『天願(てんがん)按司』が『謝名大主(じゃなうふしゅ)』にだまし討ちに合い、遺児となった天願若按司の『千代松』と『乙鶴』は、難を逃れて従兄弟である『久志若按司』の元へ逃げていきます。

しかし、その途中で『謝名大主』の臣下である『富盛大主』に捕らえられてしまいます。
久志之若按司之墓の写真
『久志若按司之系統』が記された石碑と『御墓建設費寄付者芳名』が記された石碑。
一方、『千代松』と『乙鶴』が捕らえられたことを知った『久志若按司』は、二人を救出するべく、『立川の大主』・『砂田の子』らを従え、二人が捕らえられている東恩納番所へと向かいます。

そして、二人を救出するのと共に幽閉していた『富盛大主』を生け捕りにします。
久志之若按司之墓の写真
昭和十一年十一月に改築された『久志之若按司之墓』。
捕らわれた『富盛大主』は、『久志若按司』に寝返りを申し出て命乞いをし、『久志若按司』はその願い出を許可しました。

しかし、『久志若按司』は『富盛大主』の言葉が嘘であることを見抜いていました。そして『富盛大主』に偽りの情報を流して逃がし、『久志若按司』の奇策が功を奏し敵方同士を仲違いさせることに成功します。
久志之若按司之墓の写真
御墓の前には『久志之若按司之墓』と記された墓標が立てられています。
そして、その後『富盛大主』と『謝名大主』は『久志グスク』へと攻め入りますが、『久志之若按司』がしのばせていた伏兵に遭い、『謝名大主』らは捕らえられてしまいます。

生け捕りにされた『謝名大主』と『富盛大主』は、久志浜に引き出され、拷問の末に処刑されてしまい、天願の若按司『千代松』と『乙鶴』は『久志若按司』のはからいで『天願按司』の仇を討ちました。

・・・と、ここまでが組踊『久志の若按司』の内容です。
久志集落の写真
『久志之若按司之墓』の後方には久志集落の浜が広がっています。
『久志之若按司之墓』を見学した後は、このすぐ近くに昭和六二年七月十五日に名護市の文化財に指定された『久志の観音堂』などを見学しに向かいました。

今回はこの辺で終わりにして、この続きはまた別の回にご紹介しますね。

それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

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『久志グスク(上里グスク・上里グシク遺跡)』他☆

☆場所:〒905-2173
     沖縄県名護市久志

☆見 学:無料

☆駐車場:無し

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。