西原町の我謝集落内に点在するユブシガーをはじめとする拝井泉などの史跡☆|沖縄放浪日記

2017年12月28日木曜日

西原町の我謝集落内に点在するユブシガーをはじめとする拝井泉などの史跡☆

ハイサぁ~イ⭐

今月(12月)の21日は、午後から西原町の我謝集落内に点在する拝井泉などの史跡を見学しに行ってきました。

んで、史跡を見学しに向かう前に同町翁長にある沖縄そば屋さんで食事をとろうと思ったんですが、店舗前に到着するとクルマがたくさん停められていて駐車することが出来なかったので、予定を変更して先に史跡巡りに向かいました。

沖縄県中頭郡西原町我謝の集落内に点在する

『ユブシガーをはじめとする拝所』

ユブシガーの写真
我謝集落の北西に位置する『運玉森』の麓に位置する『ユブシガー』。
最初に向かったのは、我謝集落の北西に位置する『運玉森』と呼ばれる山の麓に位置する拝井泉なんですが、そこへ向かう途中の道路沿いにも井泉を発見したので、まずはそちらをちょこっと見学することに。。。
道路沿いにあった井泉の写真
道路沿いにあった拝井泉。(写真は別の日に撮影したものです)
こちらの拝井泉は、コンクリートブロックで囲われており、向かって左側に祠状に造られた建造物内に井泉があります。

ご覧の通り、間口は鉄格子で塞がれており、内部には現在も水が溜まっていました。
道路沿いにあった井泉の写真
拝井泉の内部。現在も水が湧き出ていました。
ネット上にある西原町役場が公開している資料などを調べてみたんですが、『広報にしはら 第142号』の"拝所と旧跡"の欄に、『マカーガー』という井泉があるのだそうで、この『マカーガー』は集落の北端にあるとのこと。。。

『広報にしはら 第142号』に掲載されていた古い分布図に照らし合わせてみても(マカーガーは記されていません)、こちらの井泉が一番北側に位置していると思われるので、もしかすると、こちらがその『マカーガー』という拝井泉なのかもしれませんね。
※あくまでワタクシ個人の憶測ですので、定かではありません。。。もし間違っていましたらすいません。。。🙇

ちなみに、この『マカーガー』は、我謝に住んでいた『マカ―』という人物が、海から石を運んできて、井戸の石積みをしたことから、『マカーガー』と呼ばれるようになったんだそうです。

そして、こちらもまた集落の拝井泉となっているのだそうですよ。

こちらを見学し終え、次に向かったのは集落北西に位置する拝井泉です。
ユブシガーの写真
史跡 ユブシガー。
こちらの拝井泉は、『ユブシガー』と称されており、西原町の公式HP内にある『ユブシガー』のページを読んでみると・・・

≪ユブシガー≫
≪ユブシガーは我謝部落北西部、運玉森の麓標高43メートル前後に位置する拝井泉である。『琉球国由来記』には、我謝の聖地としてヱボシガワノ嶽(神名、君ガ御水主が御水の御イベ)とみえる。
ユブシガーの写真
『ユブシガー』は、コンクリート製の祠で囲われており、手前に2基の香炉が置かれていました。
昔、古波津̪爾也という人がその泉を自分の鳥帽子(えぼし)で覆い、農耕に用いたのに因んで、そこをヱボシガワと称するようになった。

その井泉にまつわる天女羽衣伝説がある。かつて、この井泉で聞得大君加那志らによって毎年2、3月に祭祀が行われた。
ユブシガーの写真
内部は結構深さがあり、現在もまだ水が湧いているようでした。
現在の井泉の形態は掘り抜き井戸形式で、周囲は琉球石灰岩の野面積みによって長方形状に構築されている。

井泉の前縁に接して、珊瑚石灰岩製の香炉が1個安置されている。井泉の規模は、縦50~60センチ、横136.5センチ、深さ250センチを測る。≫
・・・とありました。
(参考:西原町公式HP『ユブシガー』のページ)

この『ユブシガー』を見学した後、次に向かったのは、我謝集落のほぼ中央に位置する井泉です。
ミーガーの写真
我謝集落の民家の奥にある『ミーガー』。
こちらの拝井泉は『ミーガー』と称されているらしく、民家の奥にある琉球石灰岩の根元にあります。
ミーガーの写真
ミーガー。
『ミーガー』は、ご覧の通り、琉球石灰岩の根元にある井泉で、上部を鉄柵で囲われていました。

西原町の資料『第1章 西原町の景観特性と課題』の中の『自治会ヒアリングによる地域の課題と展望』の欄の『(サ) 我謝集落』には、ミーガーのすぐ後ろにカギカッコで『カニクガー』・『ウブガー』と記されていたので、こちらの水は、"若水"や"産水"として使用されていたのでしょうね。
ミーガーの写真
右側には香炉の代わりらしきコンクリートブロックが置かれていました。
また、『ミーガー』に向かって右側は、"カー"を囲うように石積みが造られており、右奥には香炉代わりのコンクリートブロックが置かれているのが見えました。
ミーガーの写真
『ミーガー』の上部にある石灰岩。この後方は民家の庭になっています。
Googleearthで真上から見てみると、『ミーガー』のある石灰岩をグルッと囲うように、民家が立っており、出入口は東側の2軒の民家の前を通過しなければいけません。。。(泣)
ミーガーの写真
右奥から見た『ミーガー』。現在も近隣の畑の水やりに使用されているようです。
『ミーガー』のすぐ隣には畑があり、『ミーガー』から畑に向かって水道ホースのようなものが設置されていたので、現在は畑の水やりに使用されているようでしたね。

この『ミーガー』を見学した後は、集落の東南側の国道329号線近くへと移動しました。
土帝君・恵比寿の拝所の写真
国道329号線『我謝』の交差点近くにあった2基の祠。
集落内を走る片側一車線の道と国道329号線がぶつかる『我謝』の交差点近くに2基の祠が並んだ拝所があります。

こちらは、『土帝君(トゥーテイクー)』と『恵比寿』の拝所なんだそうで、左側が『土帝君』、右が『恵比寿』の拝所となっているようでした。
土帝君・恵比寿の拝所の写真
祠内部に納められているはずの石碑と霊石が外に出された状態になっていました。
たぶん、祠の中を掃除するために一時的に外に出してあるのかもしれませんね。。。
※あくまで憶測ですが。。。

また、こちらの拝所についての資料もネット上には見当たらなかったので、詳細は不明です。。。

そして、この『土帝君・恵比寿』の拝所がある場所から我謝集落向けに片側一車線の道路を約50mほど入って行くと、右側に細い小道があり、その入口の右側に数本の木々が立つ場所があります。

その木々の立つ場所の中にも井戸跡の拝所がありました。
フジュンガーの写真
フジュンガー。
井戸跡の横に古い小さな石柱が立てられていて、そこに名前が記されているようでしたが、かなり劣化していて判読できなかったんですよ。。。

んで、先述した『広報にしはら 第142号』に掲載されていた分布図を見てみると、こちらの井戸跡は『フジュンガー』という名称になっていました。

名称は確認出来たんですが、由来やどのような使用目的だったのかなどの詳細は分かりませんでした。。。

・・・と、ここまで見学した後は、同町翁長にある沖縄そば屋さんへと向かいました。

今回の我謝集落内に点在する"井戸跡"などの史跡を調べていくと、今回ご紹介した拝井泉や拝所の他にも、いくつかの拝所があるようですね。

なので、それらの拝所の場所などを調べた上で、時間を設けてまた訪れてみたいと思います。

それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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『ユブシガー』・『ミーガー』・『土帝君・恵比寿の拝所』・『フジュンガー』・『道路沿いにある井泉』☆

☆場所:〒903ー0112

      沖縄県中頭郡西原町字我謝

☆見 学:無料

☆駐車場:無し

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。