浜集落南側にある丘の麓に位置するシリギチャー御嶽と称される拝所☆|沖縄放浪日記

2017年11月3日金曜日

浜集落南側にある丘の麓に位置するシリギチャー御嶽と称される拝所☆

ハイサぁ~イ⭐

前回の記事でもお話しましたが、先月(10月)の26日、午後から再びうるま市に属する浜比嘉島の浜集落へ行ってきました。

まず最初に向かったのは浜集落の南側約200mほどの距離に位置する"御嶽"です。

沖縄県うるま市勝連浜(浜比嘉島)にある

『西の御嶽(イリヌウタキ)

西の御嶽(イリヌウタキ)の写真
浜比嘉島・浜集落の南側にある丘の麓に位置する『西の御嶽』。
こちらは、前々回にご紹介した『シーローガー(イーヌカー)』がある『浜比嘉島 ちょうちょうハウス』の前から西に伸びる小道を約150mほど進んでいくと左側にあります。
※『浜比嘉島 ちょうちょうハウス』までの道順は前々回の記事をご参照下さい。⇒https://oki-night.blogspot.jp/2017/10/blog-post_31.html
西の御嶽の写真
浜集落の西側を走る道路上から見た『西の御嶽』がある丘。
『西の御嶽』前にクルマを停めさせてもらい、さっそく見学へ向かうと、入口横に説明が記された標柱が設置されていました。

その説明によると、≪この御嶽は、琉球国由来記に勝連間切の拝所として、「マサゴロヨリアゲ嶽」と記録されています。民話では、「メーベーヌウタキ」と呼ばれ、金武王子のウナイがノロとして来たことから「チンヌウタキ」と呼ばれ、このノロの子供がチンダカ屋の先祖と伝えられています。≫とありました。
西の御嶽の写真
『西の御嶽』の入口。
西の御嶽の写真
標柱に記されていたうるま市教育委員会の説明。
説明を読み終え、さっそく御嶽内へ入っていくと、すぐ左側に丘の上へと伸びる石段があり、右奥には大きな祠がありました。
西の御嶽の写真
入口を少し入ってきたところ。祠の前は、思いのほか綺麗な状態が保たれていましたね。
沖縄県立博物館総合調査報告書の資料『浜比嘉島の祭場と儀礼』によると、『西の御嶽』は『神名 イシヅカサノ御イベ』が祀られているらしく、地元の人々は『シリギチャー御嶽』と称することが多いのだそうです。
(※参考資料⇒『浜比嘉島の祭場と儀礼』)

また、『地区景観資源めぐりマップ(浜区)』という資料によると、旧正月の年頭拝みなどで祈願されるとのことです。
西の御嶽の写真
西の御嶽
資料には、祠の前には砂利が敷き詰めてあると書かれていましたが、ワタクシが訪れた際、ご覧の通り祠の前には砂利はありませんでした。

祠の右側に竣工碑が設置されており、その石碑には≪平成七年十月吉日 亥年竣工≫と記されていたので、改築した際に砂利は撤去されたのかもしれませんね。
西の御嶽の写真
『西の御嶽』の右隣にあった竣工碑。石碑手前と右側には霊石が置かれていました。
また、祠内部には、資料に記載されているように、1基の香炉が真ん中にあり、左右両端には貝が2枚ずつ納められていました。
西の御嶽の写真
『西の御嶽』の内部。中央に香炉が1基あり、左右両端に貝が2枚ずつ納められていました。
写真を見て分かるように、中央に置かれているのは"香炉"だと分かるんですが、香炉と左右の貝の間に置かれていたものが何なのかは分かりませんでした。
もしかすると、これらも"香炉"だと思われますが、形が崩れてしまっていたので、詳細は不明です。。。

・・・と、ここまで『西の御嶽』を見学した後、今度は入口のすぐ近くにあった丘の上へと伸びる階段の先に向かいました。
西の御嶽の写真
階段の先にあった祠。
階段を上がっていくと、途中で道が二手に分かれており、直進すると突き当りに1基の祠がありました。

前述の資料『浜比嘉島の祭場と儀礼』によると、『西の御嶽(シリギチャー御嶽)』と同じ杜の中に『ビジュル神』の祠があると記載されていたので、この祠が『ビジュル神』になるのか不明です。。。
西の御嶽の写真
中央の蓋の前に小さな香炉が1基置かれており、祠の左側にも香炉が置かれていました。
祠の周囲は、雑草に覆われているものの、資料にあるとおり2m×3mの庭らしき場所となってはいたのですが、砂利はご覧の通り敷き詰められていなかったんですよ。

また、この祠の手前左側にも獣道が伸びており、その先へ行ってみると、丘の頂上と思われる開けた場所に辿り着き、そちらにも2基の祠が置かれていたんです。。。
西の御嶽 ビジュル神の写真
丘の頂上付近にあった2基の祠。
ネットでいろいろ調べてみたんですが、この3基の祠の拝所についての詳細が記載された資料を見つけることが出来ず、どの祠が『ビジュル神』の拝所なのかは分かりませんでした。。。

この頂上付近にあった2基の祠のうち、手前右側にある祠から見学してみると、祠の手前に2頭のシーサーが設置されていたのですが、珍しいことにこちら側に向いているのではなく、祠側に向けて設置されていました。
西の御嶽 ビジュル神の写真
シーサーが逆向きに設置されていた祠。
また、祠の内部には大きな貝が1枚納められていましたね。

こちらも、なぜ魔除けの役割を担う『シーサー』が入口側ではなく、祠に向けて設置されていたのかは、資料などにも記載されておらず、こちらもまた詳細は不明です。。。

そしてこの祠のある場所から左側のさらに高い場所にも同じサイズの祠が置かれていました。
西の御嶽 ビジュル神の写真
丘の頂上にあった祠。
こちらは、今立っている場所から傾斜の急な参道が伸びており、祠の内部に1枚、そして祠の左右両側に各1枚ずつ貝が祀られていました。
西の御嶽 ビジュル神の写真
3枚の貝が祀られていた祠。
各資料にこの3基の祠の拝所についての詳細が記載されてないところをみると、完全に調査が終了しておらず、まだその途中なのかもしれませんね。

んで、この頂上の祠まで見学した後、この一帯を一通り見て回ったんですが、この2基の祠以外の史跡は見当たらなかったので、そのまま来た道を引き返してクルマへと戻り、次の史跡へと向かいました。

・・・と、この続きはまた別の回にご紹介しますね。

今回は、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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『西の御嶽(イリヌウタキ)

☆場所:〒904-2315
      沖縄県うるま市勝連浜(浜比嘉島)

☆見 学:無料

☆駐車場:無し

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。