うるま市内に唯一現存する漂流者墓碑と海が時化ることを祈る御嶽☆|沖縄放浪日記

2017年10月24日火曜日

うるま市内に唯一現存する漂流者墓碑と海が時化ることを祈る御嶽☆

ハイサぁ~イ⭐

今月(10月)の6日、午後から時間が出来たので、天気が良かったこともあり久しぶりにうるま市の浜比嘉島まで散策に出かけてきました。

まず最初に向かったのは、浜比嘉島の浜区にあるうるま市唯一残る漂流者墓碑です。

沖縄県うるま市勝連の浜比嘉島にある

『ヤマトゥンチュー墓と東の御嶽』

東の御嶽(シヌグ堂)の写真
『東の御嶽(シヌグ堂)』内にある大きく枝を広げた神々しいガジュマルの巨木とその横にひっそりと佇む祠。
『ヤマトゥンチュー墓』は、うるま市の県道10号線37号線がぶつかる『海中道路西口』の交差点から、県道10号線(海中道路)平安座島向けに進み、平安座島内の県道10号線238号線がぶつかる交差点を右折します。

そして、県道238号線『浜比嘉大橋』を渡って突き当りを右折し、約90mほど進むと道路沿い左側にあります。
ヤマトゥンチュー墓の写真
『浜漁港緑地公園』の駐車場入口の道向かい側にある『ヤマトゥンチュー墓』。
"墓"といっても、現在は"墓碑"しか残っておらず、もともとは別の場所にあったそうなんですが、海岸線道路建設の際に現在の場所に移設されたのだそうです。

"墓碑"の横に説明板が設置されていたので、そちらを読んでみると・・・
ヤマトゥンチュー墓の写真
『ヤマトゥンチュー墓』の説明板。
≪ヤマトゥンチュー墓≫
≪勝連町指定文化財第9号 史跡≫
≪ヤマトゥンチュー(大和人)墓は、天保10年(1839)の水戸藩領那珂湊の廻船が漂着した歴史を伝えるものです。店舗10年水戸藩廻船漂着文書には、救助さえた水戸領の周蔵と仙台領の宇(夘)太郎は、無事帰国することができ、救助前に死亡した南部領の五助(18歳)、源助(50歳)、亀松(31歳)、仙台領の吉蔵(30歳)、仲蔵(47歳)の5人をこの地に葬ったと伝えられています。
ヤマトゥンチュー墓の写真
『ヤマトゥンチュー墓』の漂着者墓碑。
本来は、アダンの繁った浜の砂丘にあったが、昭和61年~平成3年の浜―比嘉間の海岸線道路建設などにより、現在地に移設されました。腸内に唯一残る漂流者墓碑であり、浜比嘉島の人々の博愛精神を表すものです。≫
・・・とありました。

『ヤマトゥンチュー墓』は、1997(平成9)年4月23日に"勝連町"(現うるま市勝連)の文化財に指定されたとのことです。

『ヤマトゥンチュー墓』を見学し、次に向かったのは、"海の時化ることを祈願する"行事が行われるという『東の御嶽(シヌグ堂)』へと向かいました。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
『東の御嶽(シヌグ堂)』の入口。
『東の御嶽(シヌグ堂)』へは、『ヤマトゥンチュー墓』の前から浜区向けに約170mほど進んでいくと、道路沿い左側に案内板が設置された入口があります。

案内板が設置された入口から中へ入っていくと・・・
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
入口から少し入ってきたところ。この奥に『東の御嶽(シヌグ堂)』があります。
小道の両側は草木が生い茂っており、その奥に森が見えます。

この小道をもう少し進んでいくと、その奥には開けた場所がありました。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
『東の御嶽(シヌグ堂)』。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
森の入口に立てられていた『うるま市 景観賞 2015』の石柱。
木々の間からその開けた場所に入っていくと、左側に枝を広げた大きなガジュマルの木が立っており、その左奥にコンクリート製の祠がありました。

その祠のすぐ左隣には説明板が設置されていたので、そちらを読んでみると・・・
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
『東の御嶽(シヌグ堂)』とガジュマルの巨木。
≪東の御嶽(シヌグ堂)≫
≪子の御嶽は、旧暦の6月28日と8月28日の2回「シヌグ祭り」が行われることからシヌグ堂とも呼ばれています。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
『東の御嶽(シヌグ堂)』。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
祠の内部にある香炉には『東御嶽』と記されていました。
シヌグ祭りは、昔、戦に敗れた南山の「平良忠臣」とその一味7~8人が浜に渡って、シヌグ堂に身を隠し、住民に頼んで島の周囲を警戒させて難を凌いだという故事から始まっています。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
『東の御嶽(シヌグ堂)』の説明板。
海に生きる島で、その生業の妨げとなる時化を祈願するのは不思議ですが、他の地方ではみられない行事です。
設置:うるま市教育委員会≫
・・・とありました。

たしかに、一般的には海が"鎮まる"ことを祈願すると思うんですが、海が"時化る"ことを祈願するのはとても珍しいですね。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
ガジュマルの巨木の右側の方も空間が広がっていました。
『東の御嶽(シヌグ堂)』の祠を見学した後、ガジュマルの巨木を右側から回り込んでみると、広場の奥に石段を発見したので、そちらの方にも行ってみることにしました。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
『東の御嶽(シヌグ堂)』の敷地の奥にあった石段。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
石段はガジュマルの木の根が張り巡らされた石灰岩の前まで続いていました。
石段は、斜面の奥まで伸びており、周囲に注意を払いながら上がっていくと・・・
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
琉球石灰岩の間にあった古墓。
ガジュマルの木の根が張り巡らされた琉球石灰岩の間にコンクリート製の古墓がありました。

古墓の前にはいくつかの霊石が置かれていたので、どうやらこちらも"拝み"の対象となっているようでした。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
古墓の前方一帯も深い森に包まれていました。
この古墓のある場所一帯は、深い森に包まれており、その他の"拝所"は見当たりませんでした。

古墓から石段を下りていくと、先程の『東の御嶽(シヌグ堂)』の広場が一望できます。
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
石段から見た『東の御嶽(シヌグ堂)』の広場。
この広場のちょうど真ん中付近から、先程のガジュマルの巨木を見ると、すごーく綺麗に見えますよ(笑)
東の御嶽(シヌグ堂)の写真
広場の中央付近から見たガジュマルの巨木。う~ん。。。神秘的ですねwww
・・・と、ここまで見学させて頂いた後は、そのままクルマへと戻り、次の目的地へと向かいました。

この続きはまた別の回にご紹介しますね。

それでは、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んで下さいまして、誠にありがとうございますm(_ _)m
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『ヤマトゥンチュー墓』・『東の御嶽(シヌグ堂)』

☆場所:〒904-2315
      沖縄県うるま市勝連浜(浜比嘉島)

☆見 学:無料

☆駐車場:無し(『浜漁港緑地公園』に駐車可能)

※訪れる際は、くれぐれもマナーを守って、他の来訪者や地元の方々に迷惑をかけないよう、十分気を付けてくださいね。