この前、糸満市真壁にある『真壁グスク』や『萬華之塔』を見学した翌日、再び糸満市方面へ出かけました(笑)
二日目は、同市真栄平にあるグスク跡で、こちらは真栄平集落の守護神が祀られている御嶽となっているんだとか。。。
沖縄県糸満市真栄平にある
『真栄平グスク』☆
鬱蒼とした森に包まれ、霊験あらたかな空気が漂っていました。 |
※その手前にある『真栄平』のバス停横にある脇道からもグスクへ向かうことが出来ます。
そして、集落の北側へ道なりに約460mほど進んでいくと突き当りに差し掛かるんですが、そこを右折して少し進むと右側にあります。
『真栄平グスク(めへだいらむら御嶽)』遠景 |
『真栄平グスク(めへだいらむら御嶽)』入口 |
『めへだいらむら御嶽(宮里嶽)』に纏わる由来が記された石板 |
≪めへだいらむら御嶽(宮里嶽)≫
≪一、むらの守護神をまつる イビ一、むら人の健康と安全をまもるビジュンカナシ
一、首里のクンダグスクから安置されたと言われる御骨の墓 霊験あらたかな御神仏として近隣の村々から拝む人が多い
平成二年七月 真栄平区≫
・・・とありました。石板が設置された入口から森の奥へと伸びる階段を上がっていくと、階段の終点には左右に灯籠が設置されており、そこからは広場となっていました。
階段の終点には2基の灯篭が設置されていました。 |
『めへだいら御嶽(宮里嶽)』の社 |
社の内部には4基の霊石が祀られていました。 |
社の左側にあった3基の香炉が置かれた拝所 |
尚徳王の世子の御墓 |
※『世子(せいし)』・・・皇族である親王の世継ぎ。王位継承者。(Wikipedia『世子』のページより一部引用
『尚徳王』の世子の御墓の横側にも木の根が這った石垣がありました。 |
その獣道の先にも小高い岩があり、その周囲にも拝所らしき場所がありました。
藪の中にあった拝所 |
小さな自然洞を石積みで塞いだ古墓のような拝所 |
上の写真の石積みの向かい側にあった小さなガマ |
行き止まりにあった拝所まで見学した後、一旦広場へと引き返し、今度はグスク域の南側にあった御墓群を見学しに向かいました。
コンクリート製の数基の御墓へ向かう途中左側の藪の中にも、石積みの塀が見えたので、まずはそちらへ行ってみると・・・
藪の奥に塀があり、その後方にも古墓がありました。 |
塀の後方にあった古墓群 |
墓口の前には香炉が置かれており、こちらもどうやら拝所となっているようでしたね。
グスク域南側にあった数基の御墓 |
陸軍上等兵勲八等 大城正助君之墓 |
『陸軍上等兵勲八等 大城正助君之墓』向かい側にある拝所。 |
上の写真の奥にある石灰岩の後方にも拝所がありました。 |
どうやら太平洋戦争で亡くなられた旧日本軍に従軍されていた方の御墓のようですね。
そして、この亀甲墓の横には階段があり、その入口には石板が立てられていました。
その石板の表には『頭腹門中先祖代々之墓』と記されており、その裏には『頭腹門中先祖』の系図が記されていました。
頭腹門中先祖代々の系図 |
丘の中腹にあった二基の古墓。説明が記された石板も設置されていました。 |
≪「此の人は吾々子孫を生み給ひたる一番初めの祖先にて首里尚徳王の御子なり妻の御方は左方謝名神くで。に御出になる
大正四年卯十二月十九日 右上にある現在の墓城を築す其の前にある墓新築の時此の寺じしに封納をなしたり
発起者字真栄平二三四番地総本家屋号頭丑の男 当六十三歳金武町寅二郎外子孫一同」
一九九三年(平成五年)九月二十三日
門中役員一同立会の下 学術専門家により調査≫
・・・とありました。奥の古墓の向かい側にあったガマ |
『尚徳王』が第一尚氏王統・第7代国王であった時、クーデターが起こります。
そして、その際に『尚徳王』の世子(世継ぎ)は殺されてしまい、首里城の南西の崖下へ捨てられてしまったんだそうです。。。
上の写真にある2基の古墓の左側にあったコンクリート製の立派な御墓 |
しかし、遺骨を持ち帰る際、クンダ(腓‐こむら。ふくらはぎ)の骨だけを忘れてきてしまったんだとか。。。
その事から、首里グスクは後に『クンダグスク』と称されるようになったんだそうですよ。
謝名腹門中祖先代々之墓 |
真栄平集落内の北側にある合祀された拝所のある公園 |
しかし、敷地内にはいくつかの祠が設けられ、その内部には香炉が置かれておりました。
園内の一番北側にあった拝所群 |
上の写真にある真ん中の祠の後方にあった『今帰仁御嶽』と記された拝所。たぶん遥拝所だと思います。 |
北側の合祀された拝所の手前にあった拝所。 |
園内の中央付近にあった拝所群。右から2つめの拝所は『井戸(カー)跡』の拝所となっていました。 |
御嶽名が記された石柱が立つ拝所と2基のカー跡 |
・・・が、その御嶽名の中の一文字が判読できなかったので、名称は不明です。。。
敷地内の一番南側にあった拝所 |
今回、『真栄平グスク』についていろいろ調べていると、『真栄平グスク』周辺や集落近くに別のグスク跡や戦跡などがいくつかあるらしいので、また日を改めて足を運んでみたいと思います。
今回も、少し長くなってしまいましたが、そろそろこの辺で。。。でわでわ☆★☆
☆『真栄平グスク(めへだいらむら御嶽)』☆
☆場所:〒901-0331
沖縄県糸満市真栄平658
☆見 学:無料
☆駐車場:なし
※グスク域南西側にある御墓前の空きスペースに駐車可能。