沖縄の妖怪キジムナーの発祥の地とされる糸満市宇江城にあるグスク跡☆|沖縄放浪日記

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2017年6月29日木曜日

沖縄の妖怪キジムナーの発祥の地とされる糸満市宇江城にあるグスク跡☆

ハイサぁ~イ⭐

前々回にご紹介した浦添市西原区内に点在する『村火ヌ神』などの"史跡"を見学した後、一路、本島南部にある糸満市へとクルマを走らせました。

次に向かった先は、糸満市宇江城集落の西南西に位置するグスク跡。

こちらは、広大な農地に囲まれた丘の上にあるんですが、築城年代や城主などの詳細は不明なんだとか。。。

沖縄県糸満市宇江城にある

『宇江城グスク』

宇江城グスクの写真
生い茂った草木に埋もれてしまっている『宇江城グスク』の拝所。。。
こちらはまず、糸満市の県道7号線250号線が交差する『新垣』の交差点から、県道7号線を同市米須向けに進み、約1.5㎞ほどの距離にある『真壁入口』のバス停留所から東向け(糸満市宇江城向け)に伸びる脇道へ左折します。

そして、道なりに約470mほど進んでいくと、道路沿い左側にあります。
宇江城グスクの写真
糸満市真壁と宇江城を繋ぐ道路上から見た『宇江城グスク』。石垣の上の畑の向こう側がグスク域です。
糸満市真壁と宇江城を繋ぐ道路沿いに標柱が立てられているんですが、注意していないと見落としてしまいそうなほど、目立たないです(泣)
宇江城グスクの写真
『宇江城グスク』入口。標柱の左側から奥へと進みます。。。
グスク入口の道向かいにクルマ1台分ほどの空きスペースがあったんで、そちらにクルマを停めさせてもらい、さっそく見学に向かいました。。。

本来、標柱が立っている左側から、丘の上へと参道があるらしいんですけど、ワタクシが訪れた時は、写真の通り、雑草が生い茂っていて、参道が全く見えない状態となっていました(泣)
宇江城グスクの写真
入口を入って約5mほど進んだところ。。。草木が繁茂していてトンネル状になっていました(泣)
恐る恐る参道を突き進んでいくと、草木がトンネル状になっている場所に差し掛かったんですが、そこをくぐり抜けると、辛うじて参道が伸びているのが確認でき、さらに奥へと続いていました。
宇江城グスクの写真
『宇江城グスク』の参道の途中。
ここからは、少し歩きやすくはなったんですけど、周辺は草木が繁茂していて、だいぶ永い間、人が訪れていないような感じでしたね。。。

周囲に気をつけながら奥へ進んで行くと、その突き当りに雑草に埋もれたコンクリート製の祠の拝所がありました。
宇江城グスクの写真
参道の突き当りにあった拝所。雑草が繁茂して埋もれてしまっていました(泣)
この『宇江城グスク』は、過去に発掘調査が行われているらしいんですが、その際に出土した遺物には、陶磁器や青磁、須恵器、グスク式土器などがあったんだそうです。

また、こちらの拝所では、何が祀られているのか定かではなく、他の集落の人々が拝みに来ているんだそうですよ。
宇江城グスクの写真
雑草に埋もれてしまった拝所。内部には香炉が1基置かれていました。
コンクリートブロックの祠の内部には、香炉が1基置かれているのが、かろうじて見えました。
宇江城グスクの写真
祠の右隣にも拝所があるみたいなんですが、雑草に埋もれてしまって何も見えない状態となってました(泣)
また、この祠の右隣にもコンクリートブロックが置かれた拝所があるみたいなんですけど、ご覧の通り、雑草に覆われていて何も見えない状態となっていました。。。
宇江城グスクの写真
祠の左側。こちらは草木が生い茂り過ぎていて、何も見えない状態でしたね。。。
過去に、こちらを訪れたことのある方のブログを拝見させて頂くと、祠の左側に『城泉川』という井戸跡があるらしいんですが、ワタクシが訪れた際は、上の写真の通り、草木が生い茂り過ぎてて、全く何も見えない状態となっていました(泣)
宇江城グスクの写真
祠に向かって右側の森。この中にわずかばかりのグスクの遺構らしき石積みがあるらしんですが。。。
さらに、祠に向かって右側の森の中には、グスクの遺構らしき石積みが残されているらしいんですけど、足を踏み入れる場所も無いほど草木が生い茂っていたので、今回、森の中に入るのは諦めました(泣)

ほいで、すぐさま表の道まで戻り、今度はグスク域の東側へと行ってみることにしました。
宇江城グスクの写真
グスク域の東側。こちらも雑草だらけで、進入することは出来ませんでした。。。
・・・が、そちらも雑草が繁茂しており、とてもじゃないですけど、進入することは出来ない状態となっていました(泣)
宇江城グスクの写真
東側からグスク入口側を見たところ。
こちらの『宇江城グスク』に纏わる伝承などは残されていないようですが、同グスクがある糸満市の宇江城集落には沖縄の子供の妖怪『キジムナー』の民話が残されており、『キジムナー』発祥の地として知られているようです。

昔、宇江城集落には『サメ殿(サバムイ)』と呼ばれる漁師がおり、ある晩、漁をしていると、そのすぐ近くで同じように漁をする人がいたんだそうです。

近隣に住んでいる人なら、見覚えがありますが、この人物は全く見たことがないので、『サメ殿』は、その人物に声をかけ、仲良くなっていき、やがて"友達"になったんだそうです。

しかし、仲良くなったその"友達"は、決して自分の名前を教えてくれなかったので、不審に思った『サメ殿』は、ある日、漁を終えた後、こっそりとその人物の後をつけていきました。

すると、その"友達"は、当山と称される丘の上に立つ大きなクワの木へと消えていくぢゃありませんか!

それを見た『サメ殿』は、その"友達"の正体は『キジムナー』だと確信し、すぐさま家へと戻り、妻に、自分が『キジムナー』と漁をしている間に、『キジムナー』の家を燃やすよう伝えました。

その次の日の夜、『サメ殿』と『キジムナー』が漁をしていると、『キジムナー』が異変に気付き、住処であるクワの木が燃やされてしまっているのを目の当たりにします。

すると、その翌日から『キジムナー』はぱったりと姿を現さなくなり、『サメ殿』は大喜びしました。

それから数年後、『サメ殿』が首里の町で幼馴染の友人と酒を酌み交わしている際に、その時の事を喋ってしまったんだそうです。

すると、その話を聞いていた友人が突然怒り出したので、『サメ殿』が困惑していると、幼馴染と思っていた友人は、実は友人に化けていた『キジムナー』だったのです!

真相を知った『キジムナー』は、『サメ殿』の指と指の間を切り付けました。

指の間を切られた『サメ殿』は、村へ帰って手当を施しますが、不思議なことに血が一向に止まらず、そのまま苦しみながら死んでしまったのだそうです。。。

その後、『キジムナー』は、木々が生い茂る静かなヤンバル(本島北部)の森へと移り住んだんだそうですよ。

『キジムナー』は、漁を得意とし、魚の目が大好物で、ガジュマルやクワの古い大木を住処にしています。

人間には危害を加える事は滅多にありませんし、むしろ、"友達"になった人間には幸福をもたらしてくれます。

しかし、『サメ殿』のように裏切ったりしてしまうと、ひどい仕返しをするのだそうですよ。

・・・と、話が少し逸れてしまいましたが、『宇江城グスク』を見学した後、また次の目的地へと向かいました。

ワタクシが訪れた際の『宇江城グスク』は、草木が生い茂り過ぎて荒れた状態でしたが、『キジムナー』発祥の地のグスク跡と聞くと、なんだか嬉しくなっちゃいましたね(笑)
まぁ、伝承の内容はちょっと怖い気もしますがwww

糸満市真壁・宇江城を訪れた際は、こちらにもちょこっと立ち寄って『キジムナー』に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?(笑)

それでは、今回はこの辺で。。。でわでわ☆★☆

最後まで読んでくださって、ありがとうございますm(_ _)m
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『宇江城(うえぐすく)グスク

☆場所:〒901-0332
      沖縄県糸満市宇江城

☆見 学:無料

☆駐車場:なし

※参考⇒ブログ『沖縄の裏探検[宇江城(うえぐすく)グス]』・『福娘の怪談話 きょうの百物語[サメ殿とキジムナー]